量子時代のセキュリティ
2025-08-26 11:15:56

量子コンピュータ時代のセキュリティを支える新システム『SDS』の登場

量子コンピュータ時代のセキュリティを支える新システム「SDS」



QNS Services株式会社が新たに提供を開始した「SDS」は、量子コンピュータによるセキュリティリスクに対応するため、画期的な対称鍵配布システムです。近年、量子コンピュータの技術は急速に進展しており、従来の暗号方式が2030年には解読される可能性が指摘されています。これは、セキュリティの根幹を揺るがす重大な脅威であり、企業や公共機関は早急に対策を講じる必要があります。

量子コンピュータによる脅威の現状



「Harvest Now, Decrypt Later」という新たな攻撃手法が懸念されています。これは、現在の通信内容を傍受し保存し、将来的に量子コンピュータで解読するという方法です。この脅威に対抗するため、より堅固なセキュリティの仕組みが求められています。

SDSの特長と機能



QNS Servicesが提供する「SDS」は、対称鍵暗号の利点を最大限に生かし、安全な鍵交換を実現したシステムです。SDSの中核には、真正乱数やワンタイムパッド、秘密分散方式を採用したDSKE(対称鍵暗号方式)が実装されており、情報理論的な安全性を確保しています。

また、SDSに組み込まれているポスト量子暗号(PQC)は、計算量的に安全な公開鍵暗号方式として機能し、DSKEと併用可能です。この併用は、アメリカのNISTにより認証済みのため、信頼性も高いと言えます。さらに、量子鍵配送(QKD)とも連携することができ、最先端のセキュリティ技術を網羅しています。

Crypto Agilityの導入



SDSのもう一つの大きな特長は、「Crypto Agility」を実現していることです。これは、複数の暗号技術の長所を組み合わせ、状況に応じて柔軟にプラットフォームを運用できることを意味します。具体的には、次の3つの暗号方式をサポートしています。
1. DSKE: 情報理論的安全性を持つ対称鍵暗号方式。
2. PQC: 計算量的安全性を持つ公開鍵暗号方式。
3. QKD: 量子力学に基づく鍵配送方法。

これらの技術が統一されたプラットフォーム上で運用されることにより、遠隔地との長距離ネットワークでも高い安全性を確保しつつ、柔軟な運用が可能となります。

業界導入への意気込み



QNS Servicesは、これらの先進的な技術を通じて、日本市場における量子コンピュータ時代の安全通信基盤を提供することを目指しています。特に、国内の企業や公共機関に対して、耐量子セキュリティの早期実用化を図るために、協業パートナーを募集しています。

会社概要



  • - 社名: QNS Services株式会社
  • - 設立: 2024年11月
  • - 所在地: 東京都町田市中町1-4-2
  • - 事業内容: 耐量子セキュリティ、量子通信ソリューションの提供
  • - 公式サイト

量子コンピュータに備えたセキュリティの実現は、先端技術を取り入れたシステムによって可能になります。「SDS」はその第一歩となることでしょう。今後の動向に注目です。


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会社情報

会社名
QNS Services株式会社
住所
東京都町田市中町1-4-2QNS Services株式会社
電話番号

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