S2Wがギリシャ政府機関に最新のサイバー対策を提供
2023年12月25日、ダークウェブビッグデータ分析を手がけるS2W(代表:徐尚徳ソ・サンドク)は、ギリシャ政府に向けたサイバー脅威インテリジェンスソリューション『QUAXAR』の提供を発表しました。この取り組みは、国家の安全保障を強化する重要なステップとして注目を浴びています。
QUAXARの役割
QUAXARは、民間企業や公共部門向けに設計されたサイバー脅威インテリジェンスソリューションであり、その主な機能はダークウェブやTelegramなどからのビッグデータの収集・分析にあります。これにより、ギリシャ政府は国内における新型サイバー脅威の兆候を効果的に察知し、事前に対策を講じることが可能になります。
契約の背景と意義
この契約は、ギリシャの公共機関における厳格な性能検証と安全性評価を経て実現されたものであり、EUにおけるサイバー安全保障協力の中核となるギリシャでの重要性が際立っています。実際、ギリシャは欧州連合サイバー保安庁(ENISA)の本部が所在する国であり、そうした背景がこの契約の意義をさらに高めています。
S2Wの国際展開
これまでもS2Wは国際機関やアジア・中東地区の公共機関との取引を通じて、グローバルな顧客基盤を拡大してきました。今回のギリシャ政府との契約は、その実績を新たに証明するものとなりました。さらに今後は、ギリシャ国内の他の政府機関や、ヨーロッパ全域の公共部門への展開も計画されています。また、これと併せて企業間取引(B2B)市場への進出も強化していく方針です。
海外事業の成功事例
最近では、台湾証券取引所(TWSE)や国営台湾鉄路での導入実績があることから、台湾を代表する海運会社であるエバーグリーン海運との契約も締結しました。この成功はS2Wの海外事業戦略が有効であることを示しており、さらなる成長へとつながっています。
S2Wの視点
S2Wの海外事業総括のイ・ユギョン常務取締役は、昨年8月にサウジアラビア市場への進出を果たしたことが大きな転機であったと述べ、今回のギリシャ政府との契約により、EU圏でもさらなる成長の可能性を確認できたと語っています。強力な技術競争力を基に、今後もグローバル市場での事業拡大を進めていく意向を示しています。
企業概要
S2Wは2018年9月に設立された企業であり、現在はダークウェブ分析を専門とするAI企業として、世界経済フォーラム(WEF)の「最も有望なテクノロジーパイオニア100社」に選定されるほどの成長を見せています。
今後も国際刑事警察機構(ICPO)と連携し、安全保障強化に向けた取り組みを続けていく見込みです。加えて、マイクロソフトとの協力を通じ、さらなる技術力の向上も目指しています。新たな取り組みとして、官民協力プログラムによる「Gatewayイニシアチブ」にも参加しており、今後の成長が非常に楽しみな企業です。