バイオマスの透明化剤
2025-08-19 09:15:23

環境に優しいバイオマス系紙用透明化剤の開発と展望

環境に配慮した新素材が登場



ハリマ化成グループ株式会社は、紙用の新たな透明化剤を開発しました。この材は松から得たロジンを原料とし、紙に塗工することで透明な部分を作り出す特性を持っています。この技術により、紙でありながら視認性を持つ包装材料の可能性が広がります。

環境意識の高まりとバイオマス素材


近年、環境への意識が高まる中で、プラスチックの代わりにバイオマス素材の需要が高まっています。木材を原料とする紙は、特に注目されています。なぜなら、樹木は成長過程で二酸化炭素を吸収し、持続可能性が優れているからです。しかし、紙自体は元々不透明であり、内容物を確認できる包装材としては、そのままでは限界がありますでした。従来の方法では、プラスチック製フィルムを使用する必要があり、リサイクル時にその取り外しが求められるなど、環境負荷の面で問題がありました。

バイオマス系透明化剤の特長


ハリマ化成は、製紙業界の企業と連携し、環境への影響を最小限に抑えつつ、視認性とリサイクル性を両立させる透明化剤の開発に成功しました。この新しい透明化剤は、石油由来の製品と同等の透明度や強度を備えつつ、リサイクル性も優れています。

市場の需要と未来


最近の調査によると、プラスチック製フィルムの代替品としての紙製品の市場は急速に拡大しており、特に食品包装や容器が主な需要とされています。国内市場は2027年までに35億円に達すると予測されており、これは2023年と比較して75%の増加となる見込みです。また、ハリマ化成が開発した透明化剤は、食品用途への対応も可能であり、包装市場に新たな可能性をもたらしています。

社会実装に向けて


ハリマ化成は、この新しい透明化剤を市場に投入するため、顧客の探索を実施しています。製品の普及を通じて、持続可能な社会実現に貢献していく方針です。持続可能性と機能性を兼ね備えた新素材が、私たちの生活や環境にどのように寄与するのか、今後の展開が期待されます。
この技術は、将来の包装業界における革新を引き起こすものであり、その成果がますます広がっていくことが求められています。透明化剤の普及により、より多くの企業が環境に優しい選択を考える契機となるでしょう。

持続可能な社会の実現に向けて、バイオマス系の透明化剤はそれに貢献する重要な要素であり、その発展に大いに期待が寄せられています。


画像1

会社情報

会社名
ハリマ化成グループ
住所
電話番号

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。