カスクアンドフォレストの新たな挑戦
株式会社カスクアンドフォレストは、このたび新しいシングルカスクシリーズ「THE NATIVE CASK」を立ち上げ、そのファーストリリースとして新潟亀田蒸溜所と福岡県の新道蒸溜所から生まれた2銘柄を発表しました。このシリーズは、日本各地の蒸溜所が持つ情熱や、地域の気候による熟成環境の違いをそのまま体験できるウイスキーです。
THE NATIVE CASK #1 新潟亀田蒸溜所
新潟亀田蒸溜所は、新潟県の新潟市に位置し、もともとは印鑑製造で名を馳せた企業がウイスキー作りに取り組んでいます。堂田浩之氏が2019年に蒸溜所を設立し、自家製の麦と温度調整された熟成庫を使用して試行錯誤を続けてきました。
その結果、この蒸溜所が生み出した原酒「ニューポットPeated」が、世界的に権威のある「ワールド・ウイスキー・アワード2023」で最高賞を受賞。これを受けてリリースされた「THE NATIVE CASK #1」は、バーボンバレルで熟成させたシングルモルトで、スイートでフルーティなアロマが特徴とされています。
テイスティングノート
- - アロマ: バニラやメープルシロップ、蜂蜜の香りが嬉しく、佐渡の雪国を思わせる穏やかな香りの中に、桃のコンポートやみかんのシロップも感じられます。
- - フレーバー: みかんや桃の甘味が続き、複雑さと余韻が長く続く味わい。少しの加水で、より一層の甘味が引き立つ仕上がり。
- - 総合評価: 雪国らしい端麗なアロマとフレーバーが明確に表現されており、その絶妙なバランスは思わず飲みたくなる1本です。
THE NATIVE CASK #2 新道蒸溜所
福岡県の朝倉市に位置する新道蒸溜所は、日本酒の名門篠崎が立ち上げたもの。伝統的な酒造りのノウハウを活かしつつ、革新性を追求したウイスキー作りに取り組んでいます。特に香りの成分を科学的に構築することに力を入れており、個性豊かな原酒を提供しています。
テイスティングノート
- - アロマ: フレッシュで清らか。焚火のようなスモークや、瑞々しいプラム、梅の花、桜餅を思わせる香りが特徴的。
- - フレーバー: ジューシーで甘い後味。ほんのりとした塩味と穏やかなピートが絶妙なバランスを伴い、飲みごたえのあるシングルモルトです。
- - 総合評価: わずか3年でこのクオリティに達した背景には、独創性と自然との調和を重視した彼らの哲学が見えます。
販売情報
2025年12月に行われる「ウイスキーフェスティバル2025」で初披露されたこの2銘柄は、12月8日よりオンラインストアで数量限定販売されます。新しいウイスキーの魅力を、多くの人に体験していただきたいですね。
まとめ
カスクアンドフォレストの新たなシングルカスクシリーズ「THE NATIVE CASK」は、それぞれの蒸溜所の特徴を生かした、多様性豊かな味わいを楽しむことができる革新の試みと言えるでしょう。一度は味わってみたくなる、そんなウイスキーです。