工学院大学が開催した夏休みワークショップ
2023年8月19日、工学院大学は東京学芸大学附属高等学校および文京学院大学女子高等学校と共に、特別な夏休みワークショップを開催しました。このワークショップは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実践を目指し、高校生の探究心を育むことを目的としています。
イベントの概要
参加した高校生たちは、実際の店舗データを用いて課題を分析しました。テーマは「実社会のデータを使ったDX探究と実践的な問題解決」で、工学院大学の三木良雄教授が講師を務めました。彼の指導のもと、生徒たちはさまざまなデータを解析し、その結果を基にグループで発表を行いました。
具体的な取り組み
1.
POSデータ分析: 学生たちは洋菓子店の販売データを分析し、店舗が直面している課題を特定しました。この分析を通じて、どのような顧客がどのような商品を好むのかを明らかにしました。
2.
KNIMEの活用: 無償のオープンソースソフトウェア「KNIME」を使用し、顧客特性や商品特性を詳細に分析しました。この手法により、顧客と商品の嗜好の関連性が導き出されました。
3.
発表とディスカッション: 分析結果をもとに各グループが解決策を考え、最終的に発表を行いました。これにより、参加者同士のディスカッションが活発になり、知識の共有が図られました。
DX実践ラボの役割
工学院大学のDX実践ラボは、文部科学省の支援を受け、2024年に新設された高度デジタル教育研究施設です。ここでは、大規模なデータを取り扱うための高性能な設備が整えられており、高度で複雑な問題にも対応できる体制が整っています。特に日立製作所の最新機器を使用し、NVIDIAの高性能GPU「H100」を搭載しています。これにより、学生たちは実社会で役立つデジタルスキルを身につけることができます。
学校との連携
工学院大学は、今後も高等学校との連携を強化し、生徒たちが知識を探究する機会を提供していく計画です。東京学芸大学附属高等学校は、国際的な科学技術人材の育成を目指すスーパーサイエンスハイスクールに指定されており、文京学院大学女子高等学校もさまざまな探究活動を展開しています。こうした取り組みを通じて、次世代のDX人材が育成されていくことでしょう。
この夏季ワークショップは、参加者にとって有意義な経験でした。データ解析を通じて問題解決能力を養うことができ、また高等教育機関と高校との架け橋となる素晴らしい機会となりました。さらに、工学院大学による今後の活動にも期待が高まります。