ERPCとValidators DAO、SolanaのgRPCダッシュボードを刷新し通信品質を強化

ERPCとValidators DAO、SolanaのgRPCダッシュボードを刷新

ERPC（Ethereum RPC）とValidators DAOは、Solanaネットワーク向けのgRPCダッシュボードを大幅に改良しました。このバージョンアップにより、ユーザーはping値を基にした通信品質を視覚的に確認できるようになります。これにより、ネットワークパフォーマンスや改善が可能な箇所を直感的に把握することができます。

改善の背景

これまで、ERPCでは登録されたIPアドレスの位置情報をもとにエンドポイントとの距離を推定し、地域ごとの接続先を表示していました。しかし、この方法では、ベンダーやルーティング構成による誤差が生じ、実際の通信経路が反映されない場合もありました。

例えば、東京から大阪への通信が一見国内接続のように見えても、実際には東京からロサンゼルスを経由して大阪に至る場合があり、これによって予想以上の遅延が発生することもありました。このように、地図上の距離とネットワーク上の距離は必ずしも一致せず、特にリアルタイム性が求められるブロックチェーン通信ではレイテンシの把握が極めて重要です。

ダッシュボード刷新の内容

新しいgRPCダッシュボードでは、ping値を基にした通信品質が色分けされ、アイコンで直感的に可視化されています。登録されたIPは、自動的に各リージョンからping測定され、その結果がリアルタイムでダッシュボードに反映されます。ユーザーはどのリージョンが最も低レイテンシかだけでなく、現状がどの程度最適化されているか、さらに改善の余地があるかを一目で確認することができます。たとえば、通信速度が0.5ms未満であれば、理論的な限界に近いことを示し、最適な環境で動作しています。一方、10ms以上のレイテンシが表示される場合は、近くのリソースを探すことで性能を向上させることが可能です。

このダッシュボードの最大の特長は、今後の改善に向けた明確な指針を提供することです。また、pingベースの自動ルーティングにおいて、pingが通らない設定では遠距離リージョンが選ばれる課題を解決するため、すべての共有エンドポイントのIPをホワイトリスト用として公開しました。これにより、ping計測と接続選択を正確に行えるようになっています。

技術背景とパートナーシップ

pingは実際の通信経路を正確に反映する指標であり、ERPCは全球に配置されたリージョンから登録IPへ定期的にping計測を行っています。その結果を集約し、最短経路を自動的に判定しているのです。この仕組みは、Solanaネットワーク全体の通信効率を高め、分散的な負荷分散に寄与しています。

オープンソース開発を支援するプロジェクトEpics DAOの開発中にも、高品質で高速なSolana開発環境へのアクセスの難しさが浮き彫りとなりました。この経験を基に、ERPCとSLVを提供しています。金融分野のアプリケーションにおいては、遅延やエラーがユーザー体験に直接影響するため、その品質管理は特に重要です。

将来的な価値とリソースの希少性

ERPCが構築する高品質なネットワーク環境や近距離データセンターは、今後一層希少化すると予測されています。物理的な近距離リソースはプレミアム化し、確保が難しくなるため、現在は高性能な環境を入手できる貴重な時期です。

また、Solana RPC Bundleプランにより、RPC・gRPC・Shredstreamをひとつのパッケージで利用でき、これにより本番環境の柔軟な検証がまた容易になります。ERPCでは、現在利用中のユーザーがスムーズに移行できる仕組みを提供しています。このように、今後のSolanaプロジェクトに向けての最適な選択肢を提案していきます。さらに詳細な情報や導入検討については、Validators DAO公式Discordをご覧ください。

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