株式会社beadsが10億円調達、ホスピス住宅事業を拡充へ

株式会社beadsが10億円を調達

福岡県福岡市に本社を置く株式会社beadsは、ホスピス住宅「ビーズの家」を運営しており、最近、シリーズAラウンドで約10億円の資金調達を成功させました。この資金は、地域の医療課題へ積極的に取り組むことを目指し、平成35年に迎える超高齢社会に向けての基盤作りと、ホスピス住宅の新規開設に活用されます。

「ビーズの家」の役割

「ビーズの家」は、末期がんや神経難病など、特定の健康状態にある方々が人生の最終段階を迎える際に、安心して過ごせる住環境を提供することが目的です。施設は12月10日に開業し、すでに入居率は8割を超えています。これは地域の人々が施設の理念に賛同し、支援してくれている証です。

このホスピス住宅は、24時間体制の看護や介護が行われ、地域の医療機関と連携を取ることで、利用者一人ひとりにカスタマイズされた質の高いケアを提供しています。「その人らしい暮らし」を支えるため、住環境やICT設備にもこだわり、利用者の生活の質を高めるための工夫がされています。

超高齢化社会への対応

日本は2025年に超高齢化社会に突入します。これに伴い、看取り難民の増加や地域医療の在り方が重要な課題となっています。「ビーズの家」は、こうした問題を解決すべく、多様な選択肢を提供することを目指しています。既存の医療体制だけではなく、ホスピス住宅のような柔軟で安心な住環境が必要とされています。

今回調達された資金は、これらの新規開設やスタッフの採用・育成に使われ、地域の医療環境を改善するための基盤を築く役割を果たします。

投資家の期待

Eight Roads Ventures Japanや農林中金キャピタルなど、多くの投資家が今回のラウンドに参加しました。彼らは、このビジネスモデルが地域における重要なサービスになることを期待しています。

八木慎一郎パートナーは「日本の高齢者医療の経済的な課題を考えると、beads社が提供するホスピス住宅の需要は高まるはず」と述べています。また、和田透社長は、地域社会の生活の質を改善する取り組みとしてbeadsを応援する意義を強調しています。