「流し」文化再興
2024-07-03 15:29:30

「流し」が再び脚光を浴びる! 全日本流し協会の設立と目指す未来

「流し」が再び脚光を浴びる! 全日本流し協会の設立と目指す未来



「流し」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか? 灯籠流し? 流し台? 答えは、飲食店街で歌やパフォーマンスを行う「流し」だ。北島三郎さんや渥美二郎さん、美川憲一さんも流しの出身であることは意外に知られていない。

流しの起源は江戸時代にまで遡り、演説師がお店を転々と歌を披露していたことから「流し」と呼ばれるようになったとされている。明治から昭和にかけて繁華街で盛んに行われていたが、平成に入るとカラオケの普及とともにその数は減っていった。

しかし、2010年代に入り、飲食店が密集する「横丁」の人気が高まると、再び流しアーティストや団体が誕生し始めた。現代の流しは、ギター弾き語りだけでなく、様々なジャンルが存在する。全国の横丁に現れ、非日常的なパフォーマンスを披露する。人々との触れ合いを生み出し、出会いのきっかけとなることもある。オンライン化が進む中、アナログな存在である「流し」は、人々の心に特別な温かさを与えているのかもしれない。

全日本流し協会: 流し文化の再興と継承を掲げる



2023年に設立された「全日本流し協会(AJNA)」は、日本初の全国組織である。同協会は、「平成流し組合」「柏流し」「NOREN YOI×芸」の3団体を中心に構成され、「流し文化の再興と継承」「社会的地位の向上」などを掲げている。

設立からわずか1年足らずで、全国25拠点から33拠点に拡大、会員数も400名から450名に増加するなど、着実に成果を上げている。また、「流しの教習所」というセミナー制度を定期的に開催し、流しの技術や知識を伝承している。メディア露出も増加し、日本テレビ「ヒルナンデス」やTBS「ひるおび」など、数々の番組で取り上げられている。

流しの未来: 文化的な仕事の確立を目指して



「横丁文化が100年続く限り、流しも100年以上続く文化になる」と、全日本流し協会の代表理事である岩切大介氏は語る。同協会は、流しの文化を継承し、発展させるために、以下の6つの目標を掲げている。

1. 文化の再興、継承
2. 全国への普及
3. 地位の向上
4. 健全なガイドラインの共有
5. 適切な税務財務の遂行
6. 行政、著作権団体との連携

流しの仕事に対する意識改革を進め、労働環境を整備することで、流し文化を全国に広め、アーティストの認知度向上を目指している。関係省庁や行政との連携を深めることで、業界全体の地位向上も目指している。

流しの猛者達が集結する総会



2024年7月6日(土)には、東京都品川区にて全日本流し協会の総会が開催される。関東在住のメンバーを中心に、全国から「流し」の猛者達が集結する予定だ。

まとめ



かつては一般的であった「流し」は、現代において新たな注目を集めている。全日本流し協会の設立は、流しの文化を継承し、発展させるための大きな一歩となるだろう。流しの文化が未来へと続いていくのか、今後の展開に期待したい。



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