QFDの進化と新書
2025-03-26 08:19:30

顧客満足から顧客感動へと進化するQFDの新書刊行

新たなQFDのアプローチ



2025年3月27日、株式会社日刊工業新聞社から書籍『シンプルだから開発成果が出せる 実践QFDの進め方』が刊行されます。本書の著者は福原證氏、彼はトヨタ車体での豊富な実務経験を基に、現代の製品開発における新しいQFDの重要性を伝えています。

QFDとは?


品質機能展開(QFD)は、1987年に日本で提唱された手法で、製品の品質向上を目指す開発プロセスです。本書は、このQFDが時代の変化にどのように適応するべきかを考察しています。

顧客要求の変化


著者が指摘するように、顧客の満足度が単なる「満足」から「感動」へとシフトしています。この変化は、日本の製造業にとって大きな課題となっており、多くの企業はQFDの質が時代のニーズに合わなくなっていることに不安を抱えています。

プロセスから結果へ


企業がプロセスよりも結果を重視する傾向が強まる中、技術開発では「安全そう」なテーマが優先されることが目立ちます。しかし、こうしたアプローチでは、魅力的な新製品を生むことは難しいというのが著者の考えです。

効率的な開発の必要性


福原氏は、効率的な開発を実現するための「仕事の進め方」が求められていると主張します。特に、リモートワークの普及が進む中で、チームメンバー間のコミュニケーションが希薄になることで、QFDのクオリティが低下するという問題が浮上しています。全メンバーが共通の課題や問題を理解し、協力することで初めて、良い製品を生み出せるのです。

簡略化されたQFDの進め方


本書では、著者が実践してきたQFDのシンプルで効果的な運用法が紹介されています。数多くの展開をわずか2枚の品質表と1枚の系統図(R-FTA)で処理できるように簡素化しました。この新たな手法「Fukuhara Method」は、すでに米国で広く受け入れられ、MITの教科書にも使用されています。

書籍の内容


書籍は5つの章に分かれており、それぞれの章でQFDがどのように新製品の開発に寄与するかを詳細に説明しています。たとえば、第1章ではQFDの必要性、第2章で品質表の活用、第3章で活動の効率化、第4章でコスト管理を扱います。

著者のプロフィール


福原證氏は、1952年に富山県で生まれ、名古屋工業大学を卒業後、トヨタ車体に入社しました。彼は、デミング賞や日本品質管理賞を受賞するための重要な役割を果たしてきました。1985年には中部品質管理協会に転籍し、現在に至るまでの多様な経験を持つ専門家です。

書籍情報


本書はA5サイズの並製本、184ページで、定価は3,080円(税10%込み)です。ISBNは978-4-526-08383-9となっています。書籍は日刊工業新聞社によって発行されます。

詳しい情報や購入は、日刊工業新聞社オフィシャルサイトAmazonを参照してください。


画像1

画像2

画像3

会社情報

会社名
株式会社日刊工業新聞社
住所
東京都中央区日本橋小網町14-1
電話番号
03-5644-7000

トピックス(エンタメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。