Icariaのがん診断技術
2019-02-15 11:48:05
尿検査によるがん診断技術で新たな可能性を切り開くIcaria株式会社
尿検査によるがん診断技術で新たな可能性を切り開くIcaria株式会社
がんによる死因は日本人の3人に1人を占めるほど深刻な問題となっています。特に、がんは早期に発見されることで、その後の生存率を大きく向上させることができるとされており、早期発見のための技術開発が求められています。そんな中、名古屋大学発の新興企業であるIcaria株式会社が注目を集めています。
Icariaの挑戦
Icariaは、尿を利用した「無痛・高精度・早期」のがん診断技術の実用化を目指しているベンチャー企業です。この技術は、特有のデバイスを使い、尿中に存在する「マイクロRNA」という生体分子を捕集し、AIを駆使してそのプロファイルを解析することで、がんの診断を行います。この画期的なアプローチにより、患者にとって負担の少ない検査方法が可能になります。
マイクロRNAとは
マイクロRNAは、血液や尿に含まれる小さな分子で、2500種ほど存在することが知られています。その機能は多岐にわたり、特にがんをはじめとする疾患の発症や進行に深く関与していることが近年の研究で明らかになっています。しかし、昨今の検査技術では一度に収集できるマイクロRNAは限られており、理想的にはより多くのマイクロRNAを扱うことが求められています。
収集効率の向上
Icariaはこの課題に応えるべく、独自に開発したデバイスを用いています。デバイス内にはナノワイヤという非常に細かい構造物を生成し、そこに1mLの尿を通すことで、一度に1300種類以上のマイクロRNAを収集することに成功しました。この技術的な突破口が、尿を用いた肺がんの診断精度を飛躍的に向上させる結果をもたらしています。実際、ステージI・IIの患者も含まれた結果が示されており、早期発見の可能性に期待が寄せられています。
今後の展望
Icariaは、2020年からのがん診断サービスの実用化を計画しており、その更なる発展を目指しています。シンプルな尿検査によって、複数のがん種を同時に診断できるサービスの提供を目指しているのです。この技術が実現すれば、従来のがん検査の概念を覆す革新的なイノベーションとなるでしょう。
がんが深刻な要因である今、Icariaの取り組みは多くの人々の健康に対して大きな可能性を秘めていると言えます。今後の展開が待たれる企業です。
会社情報
- 会社名
-
Craif株式会社
- 住所
- 東京都文京区湯島2丁目25番7号本郷ITPオフィス5階
- 電話番号
-