最近、編み物が夏にも定番の趣味として認識されつつあります。フェリシモが展開する手作りキットブランド『クチュリエ』の編み物キットが著しい人気を示しており、特に注目されているのが「はじめてさんのきほんのき くさり編みからきちんとレッスン♪ かぎ針モチーフ編みの会」です。2025年7月の受注件数は、前年同月と比べてなんと444%以上も増加したという驚異的な数字を記録しました。この増加は、通常冬にピークを迎える編み物市場においても少なからぬ衝撃をもたらします。
特に最近の猛暑の影響で、夏のおうち時間の利用が促進され、多くの人々が編み物に興味を持つようになっています。10代から20代の若年層を中心に編み物や手作りを始めるきっかけとしては、「デジタルデトックスやマインドフルネスが期待できる」という点が最も人気です。この世代は、自己表現やオリジナリティの追求にも積極的で、編み物を通じて自分自身と向き合う機会を増やしています。
また、初心者向けのキットがしっかりとしたレシピを提供し、達成感を与えることでも人気を博しているのが『クチュリエ』の特徴です。このブランドは、ファッション通販を手がける同社ならではの、トレンドに沿ったアイテムを手作りできる魅力も持っています。この夏に合わせた新商品の開発も盛んで、人気の「メタリックヤーンで編むバッグ」は、韓国でのトレンドを取り入れつつ、斬新な素材感とデザインを両立させています。さらに、ショートケーキやソフトクリームを模したデザートきんちゃくポーチも好評で、まるでスイーツのような可愛らしさが注目を集めています。
実際に、初心者向けの定番キットは非常にスタートしやすいように設計されており、月ごとに届くセットでかぎ針編みの基本を学ぶことができます。各月に届けられるキットでは、モチーフを4枚ずつ編み、完成後はブランケットやストールに仕立てる楽しみもあります。編み物をマスターし、意欲が高まれば、夏用のコットン糸などを使ったオリジナル作品に挑戦できるのも、編み物の良さです。
その一方で、やはり新型コロナウイルスの影響も受け、多くの人々が家庭で過ごす時間が増加した結果、編み物という趣味が新たなブームを生み出しています。今年の春から夏の期間にかけては、過去の販売データも飛躍的に向上し、特に4月から7月までの合計受注件数は448%に達しました。編み物は以前は冬の趣味というイメージが強かったのですが、今や夏でも楽しめる活動として様々な世代に受け入れられています。
さらに『クチュリエ』では、韓国の釜山で行われたハンドメイドフェアに出店したところ、大盛況を収め、かぎ針編み商品が特に人気を集めました。これにより、さまざまな国で手作りの文化が広がっていることが示されています。『クチュリエ』の担当者は、編み物が新しい常識として広がっている様子を見て、この趣味を楽しむことが世代を超えて多くの人々に浸透していると感じています。
このような背景を受け、『クチュリエ』は今後も年齢や性別に関係なく、手作りの楽しみを感じられるキットやアイテムを展開し続ける意向です。編み物は一過性の人気ではなく、より多くの人々が楽しむことのできる文化となることが期待されています。手を使ったクリエイティブな活動として、編み物は心を豊かにし、デジタル過多の現代社会において貴重な時間を提供してくれることでしょう。