福島県南相馬市が「こどもLetter」を導入!
南相馬市は、こどもたちの意見を積極的に聴取する新たな取り組みとして「こどもLetter」を開始しました。
これは、こどもたちが日々の生活の中で感じている「市がもっとこうなったら良いな!」という意見や考えを広く聴き、こども施策への反映を目指すものです。
対象は、市内に居住する、または通学・通勤している小学4年生から18歳までのこどもたちです。
意見聴取は、市の公式ホームページに設置された「こどもLetter」ページを通じて、オンライン(申請フォーム)で行われます。
また、小中学校で使用されているGIGA端末の画面にもホームページへのリンクが掲載され、アクセスしやすくなっています。
こどもたちから寄せられた意見は、一つ一つ大切に受け止め、適切な対応ができるよう関係部署とも共有されます。
直接的な回答はできませんが、市の対応や考えた結果について、市の公式ホームページを通じてフィードバックする予定です。
「こどもLetter」導入の背景
「こどもLetter」導入の背景には、南相馬市が令和4年4月に制定した「南相馬市こども・子育て応援条例」と、令和5年4月1日に施行された「こども基本法」があります。
「南相馬市こども・子育て応援条例」では、こどもたちが意見を表明する機会や多様な社会的活動に参加できるようにすること、意見が尊重されることなどを定めています。
また、「こども基本法」では、こどもや若者の意見表明・社会参画の機会確保とこどもや若者の意見の尊重を基本理念として掲げ、こどもや若者の意見を施策に反映するために必要な措置を講ずることが定められています。
こどもたちの意見から生まれた「こどもLetter」
「こどもLetter」の導入は、令和5年度に開催された「こども未来ミーティングU18」で、こどもたちから意見を聴取した結果、生まれたものです。
「こども未来ミーティングU18」は、「こども・子育て応援条例」に基づき、市がこどもたちに聞きたいテーマを出し、こどもたちがそのテーマについて考え、対面で市の政策決定者へ意見を伝える場です。
このミーティングの中で、こどもたちからは、SNSや学校にあるタブレットなどで誰でもいつでも意見を言えるポストのようなものがあれば良い、対面だと話しにくいのでインターネットを利用した方法が良い、対面で話せる方が思いが伝わりやすい、グループになって話し合う形の方が話しやすいなど、様々な意見が出されました。
これらの意見を踏まえ、こどもたちがその状況や希望に応じて、意見を伝える方法を選択できるように、対面での意見聴取に加えて、オンラインを活用した意見聴取の手法を構築したのです。
こどもたちの声を反映した社会づくりへ
南相馬市は、今回の「こどもLetter」を通じて、こどもたちがどのように自分たちの地域を見ているのかを直接知ることができ、新たな地域の可能性を見つけ出す機会にもつながる取り組みになると期待しています。
大人である私たちは、こどもたちがこれからの将来を担うという存在だけではなく、いまを生きる市民として、ともに社会を創るパートナーと考え、こどもたちの意見や考えを真剣に受け止め、こども施策に活かし、こどもたちの声を反映した社会を目指します。