徳島大学、3D津波シミュレータで防災対策を強化
徳島県・美波町では、国立大学法人徳島大学と地域自治体が連携し、革新的な防災対策として「津波の流れ」を3D可視化するシミュレータが開発されました。これは、平成25年から続く連携協定に基づく取り組みの一環であり、国土交通省の都市空間情報デジタル基盤構築支援事業(PLATEAU補助制度)を活用しています。
高精度シミュレーション「JAGURS」の登場
美波町において、防災や観光に役立つアプリやプログラムの開発に努める中、徳島大学の馬場俊孝教授が開発した高速かつ高精度な津波シミュレータ「JAGURS」を用いました。このシミュレータは、3Dマップ上で津波の浸水過程や水流を直感的に表現する能力を持っています。
津波の理解を深めるための重要性
津波による安全な避難行動を確保するためには、各地点への津波到達時間を正確に予測するだけでなく、津波の動きや水流の強さを把握することが必要です。従来の2Dハザードマップでは情報が直感的に伝わりにくいという課題がありましたが、新たに開発されたプログラムは、この課題を克服しました。
新しいアプローチによるメリット
新たなシミュレーションプログラムの特徴として、次の2点を挙げることができます。
1.
津波到達予測の精度向上
従来の方法とは異なり、構造物の影響を解析に取り入れることで、より現実に即した津波の到達時間や挙動の予測が可能となりました。
2.
水流の可視化
津波の流れの方向や強さを、3Dマップ上に微細なドットや流線として表示することで、津波の動きをより直感的に理解する手助けをします。
今後の展開と社会的影響
美波町はPLATEAU補助制度を利用した3Dマップデータをもとに、高精度な津波シミュレーションを可視化しています。このプログラムは、3Dマップデータが不在でも津波の動きをわかりやすく表示できるため、地域の防災能力向上に寄与します。
今後は、関心のある自治体との連携を進め、徳島県内のより多くの地域で津波予測と可視化ができる体制を築くことを目指しています。
また、美波町との取り組みは令和6年度から「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の支援を受け、さらなる研究・開発が進む予定です。小学学校でのタブレットを活用した避難訓練との連携も強化され、美波町の地域づくりを防災や観光の視点から一層加速させることでしょう。
このように、徳島大学が展開する新しいシミュレーション技術は、地域の防災対策だけでなく、観光振興にもつながる二つの側面を持っています。今後の展開に期待が膨らみます。