古き良き日本の文化を現代に
2025年1月1日、奈良に本社を置く株式会社中川政七商店が、伝統的な縁起物を現代のインテリアに溶け込ませる新商品を発売します。名付けて「鳥こけし」と「飾り凧」。この新しい置き物は、古来より日本の文化や風習に結びついている霊的な象徴を活かしつつ、現代住宅にもマッチするデザインで展開されます。
縁起物の意味
「置きもの」という言葉は、元々は神仏に供えるためのものでした。多くの家庭で神棚や生活空間において、祈りや願いを形にして大切にしてきました。しかし、最近ではこの風習を見かけることが少なくなり、特にお正月や節句の時期に限定されるようになりました。本商品はそんなトレンドを打破し、1年を通して使える商品として登場します。
𠮷田勝信氏とのコラボレーション
今回の新商品は、山形県を拠点に活動するデザイナー、𠮷田勝信氏とのコラボレーションによって実現しました。氏は、伝統工芸のフィールドリサーチを通して、こけしの文化を深く理解し、新たな視点を持ち込んでいます。これにより、自然素材をふんだんに使った鳥型のこけしが誕生しました。
鳥こけし
「鳥こけし」は吉祥の象徴とされるサギ、ツル、フクロウの3種類がラインナップ。各製品は、イタヤカエデやミズキ、ケヤキといった日本の天然木を使用し、一つ一つ手作業で作り上げられています。自然の温もりが感じられるこのこけしは、伝統技法であるろくろ削りと彩色が施され、どこか懐かしいけれど新しい存在感を放っています。
飾り凧
さらに、「飾り凧」は江戸時代末期から続く美濃和紙を使用し、運を呼ぶ怖がられる存在としての凧を現代的にアレンジしました。凧茂本店の職人たちによる手作業で作られ、一つ一つが高品質の仕上がりです。風を感じられない室内でも、飾ることで新たな風を呼び込むような存在となるでしょう。
未来に続く日本の技術と文化
中川政七商店は、日本の古き良き素材や技術を大切にしながら、現代に合った製品を提供することを目指しています。新しい縁起物を通して文化や工芸技術を身近に感じることができるとともに、作り手の想いを感じることができるのです。これからの日本のインテリアに新しい風をもたらす「鳥こけし」と「飾り凧」。この商品を通して、縁起物の新しい形をお楽しみください。