大同特殊鋼が新たな電気加熱装置を開発
2026年8月、大同特殊鋼株式会社が環境に優しい新製品「D2-ERTH」を発売します。この電気加熱式ラジアントチューブヒーターは、熱処理炉におけるカーボンニュートラルへの対応を強力にサポートします。2021年、政府は温室効果ガス削減を求める方針を示し、日本企業はそのニーズに応える製品を開発する必要が高まっています。この背景の中で、大同特殊鋼はこの革新的な製品を世に送り出すこととなりました。
D2-ERTHの特徴
D2-ERTHの最大の魅力は、その適用の幅広さです。既存のラジアントチューブバーナーを簡単に取り外し、新しいヒーターに入れ替えるだけで、設備の基本的な改造なしに電気式に移行することができます。これにより、従来の燃料を電気に切り替えることで、熱処理炉からのCO2排出量を大きく削減することが期待されます。
これにより、D2-ERTHは「スコープ1」と呼ばれる直接排出の削減に寄与します。さらに、CO2フリー電力との併用により「スコープ2」の排出増加の抑制も可能です。温室効果ガス削減のための大きな一歩となります。
開発の経緯
大同特殊鋼は1980年に初号機を国内外で販売し、以来350基以上の熱処理炉を設置しました。過去数年間で、高効率熱交換器や省エネシステムを搭載したプレミアムSTC炉などを開発・販売し続けています。この流れの中で、D2-ERTHの開発が実現しました。
大同特殊鋼は、サプライチェーン全体でのカーボンニュートラル推進を目指し、温室効果ガス削減を更に進めています。
具体的な機能
D2-ERTHは、出力が45kWで、既存のラジアントチューブバーナーと同等の性能を持つため、特別な調整が不要です。さらに、バーナーからの排ガスがないことから、NOx排出はゼロとなります。これにより、環境への影響を最小限に抑えることが可能になります。
また、焼鈍処理工程においての冷却機能も内蔵しており、別途冷却回路を設ける必要がありません。これにより、設備がよりシンプルになり、効率を向上させることができます。このように、電流の精密な制御によって、炉内温度の管理が格段に良くなるため、より高品質な熱処理が実現できます。
今後の展望
大同特殊鋼は、D2-ERTHを通じて、脱炭素の取り組みを強化し続ける方針です。これによって、カーボンニュートラル社会の実現に向けたサポートを拡充し、持続可能な社会づくりに貢献します。
図1. D2-ERTHの外観
この革新的な装置が登場することで、熱処理工程はますます環境に優しいものとなります。さらなる情報は公式ページで確認できます。加熱技術の次のステージを担うD2-ERTHから目が離せません。