2023年9月20日、名古屋大学とSTATION Aiが共同でスタートアップ支援に関する基本合意書を締結しました。この合意により、両機関はそれぞれの施設や設備を最大限に活用し、東海地域でのスタートアップの創出や育成を目指します。STATION Aiは、2024年10月に名古屋市鶴舞公園内に開業が予定される、日本最大となるスタートアップ支援拠点です。ここでは、国内外のスタートアップ支援機関や大学との連携を図りながら、多様な支援サービスを提供することを目指しています。名古屋大学は、地域におけるスタートアップエコシステムの基盤を作り上げるため、アントレプレナーシップ教育や研究成果の事業化に力を注いでいます。
特に、名古屋大学は2016年に大学発ベンチャーの称号授与制度を導入し、これまでに70社の大学発ベンチャーが誕生しました。また、学生が設立したベンチャーも7社に上ります。さらに、名古屋大学が主導する起業家育成プロジェクト「Tongali」は、教育から起業準備、事業展開までの支援を行い、地域の他大学とも連携して実施されています。この取り組みは、起業への意欲を高め、必要なスキルを身につける助けとなることが期待されています。
基本合意書の締結により、STATION Aiと名古屋大学は、両者の持つ施設や設備を有効に活用し、地域のイノベーションを刺激するための環境を整えることに努めます。例えば、名古屋大学は研究設備やオフィススペースを提供し、STATION Aiではテックラボ、配信・展示スペース、Wi-Fi環境、ロボット実証環境などが用意されます。これにより、多くのスタートアップが成長できる基盤が確立されることになるでしょう。
合意書の締結式は名古屋大学東山キャンパスの広報プラザで行われ、出席者としてSTATION Aiの代表取締役社長兼CEOの佐橋宏隆氏、取締役の大中義勝氏、名古屋大学の総長杉山直氏、副総長の武田一哉氏が参加しました。なお、当日は質疑応答の時間も用意され、メディアの取材が行われる予定です。取材の申し込みは、事前に指定されたメールアドレス宛に行う必要があります。また、問い合わせ先も記載されており、興味を持つ方は直接連絡を取ることができるようになっています。
このような新たな取り組みは、地域経済の発展に寄与するだけでなく、全国的なスタートアップのハブとしての地位を確立する手助けとなるでしょう。今後の発展が期待されます。