東京ガスとシェブロンの新たな提携
東京ガス株式会社は、自社の100%子会社である東京ガスアメリカ社を通じて、シェブロン社との間にシェールガスの共同開発契約を締結した。これは北米、特に東テキサス地域でのエネルギー資源の確保と収益構造の強化に寄与するものである。
共同開発契約の内容
本契約に基づき、東京ガスアメリカ社が持つTGナチュラル・リソーシズ社(TGNR社)は、シェブロン社が所有するシェールガス資産の70%を取得。初期投資として7500万米ドルを支払い、さらには開発進捗に応じて450百万米ドルを段階的に支払う計画である。この資産は高い利益率が期待されるため、米国におけるシェールガス事業の収益性向上に大きく貢献すると見込まれている。
また、静岡ガス株式会社へのイーグルフォード層シェールガス権益の130百万米ドルでの譲渡も含まれ、資産効率の見直しが進行中である。
エネルギーバリューチェーンの構築
東京ガスは、シェールガスを中心としたエネルギーバリューチェーンの再構築を図る。TGNR社の主要資産周辺にシェールガスの開発エリアを集約することで、コストダウンのシナジー効果を実現し、競争力のある価格でガスを供給することを目指す。さらに、収益の安定化を目指し、中下流への事業拡大も視野に入れている。
未来に向けたビジョン
東京ガスは、グループ経営ビジョン「Compass2030」を掲げ、LNGバリューチェーンの変革を推進する。シェールガス事業の資産効率を高め、天然ガスやLNGの供給を通じて、国内外でのエネルギーの安定供給を目指す意向を示している。今後の取り組みによって、米国におけるエネルギーバリューチェーン全体での収益拡大が期待される。
まとめ
東京ガスはシェブロンとの提携を通じて、国際的なエネルギー市場における競争力を高め、新たなビジネスチャンスを模索している。シェールガス開発による収益拡大を今後も推進し、安定したエネルギー供給の実現に向けた一歩を踏み出したことは、業界にとっても注目すべきニュースである。