高齢者の安全運転
2021-02-09 10:00:11
高齢者社会の安全運転を目指す共同事業の新たな取り組み
超高齢化社会が進展する中で、交通安全に関する課題が一層深刻化しています。特に高齢者においては、認知機能の低下とそれに伴う交通事故の増加が懸念されています。2025年には、日本の人口の5人に1人が認知症を発症するという予測が立てられ、高齢者による致死交通事故は全体の17.3%を占め、その中でも軽度認知障害者(MCI)が多くを占めるというデータも報告されています。つまり、高齢者による交通事故のリスクは、他の層と比べても極めて高いのが現状です。
そこで、 do.SukasuがOFAサポートと協業し、超高齢者社会における安全な運転環境の実現を目指す新しい事業検証を開始します。日常生活における運転の利便性を高めつつ、運転を避けることによる認知機能の低下を防ぐ手段が求められています。
OFAサポートは、自動車教習所やリハビリ介護施設の運営において、AI型運転技能評価システム「S.D.A.P.®」を開発しました。このシステムにより、運転技能を定量的に評価し、do.Sukasuが持つ視空間認知能力評価システム「VR de.Sukasu」との関連性を分析することで、運転技能を楽しく簡単に計測できる手法を模索することができます。
「VR de.Sukasu」は、ヴァーチャル・リアリティを用いたドライブシミュレーションを通して、運転時の視覚認知能力を評価します。このシステムにより、ユーザーは実際の運転に近い形で脳の特性を把握し、高齢者の運転技能をより正確に評価できるようになります。
do.Sukasuは、2020年6月に設立され、「優劣でなく個性に寄り添う社会の実現」をミッションに掲げています。脳科学に基づいたアプローチで、健康、教育、運転、運動などの多分野において事業開発を行い、楽しみながら利用できる視空間認知能力評価システムの開発を進めています。
一方、OFAサポートは、2008年に設立され、自動車教習所を始めて以来、高齢者のための訪問リハビリや介護サービス、さらにはタクシー事業なども展開しています。その中で、高齢者ドライバーのためのリハビリ事業を展開しており、AIを活用した運転評価システムなど、社会課題解決に向けた取り組みを積極的に行っています。
今後も、両社は高齢者が安全に運転できる社会を実現するため、さまざまな技術や事業の開発に取り組んでいくことが期待されています。運転技能を評価しつつ、認知機能の低下を防ぐための新たなモデルが、今まさに形作られようとしています。これにより、高齢者がより安心して運転を行える未来が広がっていくことでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社do.Sukasu
- 住所
- 奈良県奈良市橋本町3-1
- 電話番号
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