日本のDeep TechファンドがエッジAI企業に投資
2025年9月3日、東京に本社を置くDeep TechファンドのPacific Bays Capitalが、エッジAI半導体のリーディングカンパニーであるEdgeCortixにシリーズBの資金調達ラウンドに参加したことを発表しました。新たな投資家としてヤンマーベンチャーズやNTTファイナンスなどが名を連ね、既存の支援者も応援を続けています。
Deep Tech投資の意義
Pacific Bays Capitalは、日本からグローバルユニコーンを輩出することを目指しています。AI、ロボティクス、宇宙探査、防衛技術などの分野に特化したベンチャーキャピタルファンドとして、EdgeCortixへの投資はその戦略の中心となります。EdgeCortixのSAKURA-IIプロセッサは、電力効率が高く、生成AI市場での競争力が非常に高いことが評価されています。これは60 TOPSの性能を8Wの消費電力で実現しています。
さらに、EdgeCortixの技術は民間用途だけでなく、防衛や航空宇宙分野にも応用可能で、デュアルユース技術として注目されています。米国国防革新ユニット(DIU)とのプロジェクト採択や、NASAなどとの協業が成功を収めています。
日本の半導体産業への貢献
同社は経済産業省から70億円規模のプロジェクト採択を受け、日本の半導体エコシステムの再構築を支援しています。2019年に設立されたEdgeCortixは、すでに37百万ドル(約150億円)を調達し、業界の注目を集めています。
サキャシンガ・ダスグプタCEOを中心とする専門チームは、IBMやMicrosoftでの経験を活かし、成功に向けた実績を積んでいます。
エッジAI市場の成長性
エッジAIデバイス市場は、2029年までに300億ドルの規模が予想されています。生成AI技術の普及によって、この市場は急成長すると見込まれています。パートナーのMaxwell Imai Weiss氏は、民生と軍事両方に対応可能な技術の優位性に強い期待を寄せており、日本発の技術が世界市場で革命をもたらすと自信を持っています。
今後の展望
EdgeCortixは、SAKURA-IIの量産体制を整え、新たなチップレット型プラットフォーム「SAKURA-X」の開発を進める予定です。Pacific Bays Capitalは、EdgeCortixとの協業を通じて、日本発のDeep Tech企業における成功のためのエコシステム構築を支援し続ける所存です。
Pacific Bays CapitalとEdgeCortix
Pacific Bays Capitalは、AIや防衛技術、バイオテクノロジーなどの領域で革新的なスタートアップをサポートするベンチャーキャピタルファンドです。一方、EdgeCortixは2019年から数々の特許を持ち、エッジ向けの省電力AIプロセッサを開発しています。防衛や航空宇宙分野での業界最高水準の電力効率を提供し、今後も成長が期待される企業です。
詳細は公式ウェブサイトで確認できます。
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