新しい薬の安全性向上を目指すウィズレイの革新技術
岡山に本社を置く株式会社ウィズレイは、医薬品の安全性を向上させる新たなプロダクト「コナミル」を開発し、注目を浴びています。この装置は、訪れる患者や調剤薬局における医薬品の誤認を防ぐことを目的としています。ウィズレイは、2025年の3月5日からイークラウドを通じて資金調達を開始し、今後の展望を広げようとしています。
1. 光技術を活用した「コナミル」の機能
「コナミル」は、近赤外分光法という光技術を利用した一包化散薬鑑査装置です。この技術により、薬剤師は調剤された粉薬を開封することなく、約4秒でその成分を識別することが可能となります。薬剤の特定は、近赤外線を照射し、その反射光で得られるスペクトルデータを既存のデータベースと照合することで実現されます。このプロセスにより、処方箋通りの薬剤であるかの確認がスムーズに行えます。
2. 調剤事故を未然に防ぐ重要性
調剤薬局は全国で約6万軒存在し、その数はコンビニエンスストアよりも多いとされています。常に国民の健康を支えるべき役割が期待される一方で、薬剤師はさまざまな業務を担わざるを得ず、医薬品の取り違えがリスクとなっています。現時点では、粉薬の最終チェックが特に難しく、見た目だけでは全く判別できないのです。
そのため、薬剤師は調剤記録や処方箋との照合、また複数人での確認を行わざるを得ない現状があります。しかし、薬剤師の数には限界があり、業務の負担が増加する一方でミスのリスクも高まります。ウィズレイはその負担を軽減するため、コナミルを導入することで、調剤現場でのストレスを軽減しようとしています。
3. 未来への展望—国内から世界へ
ウィズレイは、調剤過誤の事故ゼロを目指しながら、国内市場に根を張った後、偽造医薬品問題が深刻な国際市場への進出を視野に入れています。特に、偽造医薬品が危険な問題となっている東南アジアなどの新興国をターゲットとし、広く事業を展開する意向です。
4. イベント情報と資金調達の概要
ウィズレイは3月3日と3月6日にオンラインで事業説明会を開催し、コナミルが未来の医療に与える影響や、薬剤師が抱える課題についての詳細を発表します。参加者が新たな取り組みを学ぶ機会を設けています。また、3月5日から18日までの期間中で総額1,000万円を目指し、最高3,500万円の資金調達を行います。
ウィズレイが開発した「コナミル」は、薬剤師の負担を軽減させ、医療現場での安全な薬の提供を実現する革新技術です。全ての人が安心して医薬品にアクセスできる未来の実現を目指しています。詳しい内容はイークラウドの募集ページで確認できます。