特別展「北斎をめぐる美人画の系譜」が墨田に登場！その魅力を探る

特別展「北斎をめぐる美人画の系譜」

2025年9月16日より、すみだ北斎美術館で特別展「北斎をめぐる美人画の系譜～名手たちとの競演～」が開催される。近年、浮世絵の人気が再燃し、多くのファンが訪れる中、この展示はその波に乗った一大イベントと言えるだろう。この展覧会は、葛飾北斎の美人画に焦点を当てており、その作品の背後にあるストーリーや文化を深く探求する見どころが満載だ。

北斎と美人画の系譜

葛飾北斎は、日本を代表する浮世絵師として知られ、「冨嶽三十六景」など場面絵で名を馳せているが、美人画に関してもその才を示している。彼の作品は、単なる美人の描写を超え、人々の生活や感情を豊かに表現している。この特別展では、北斎の美人画に加え、同時代の人気絵師である喜多川歌麿や溪斎英泉の傑作も合わせて展示され、彼らの競演を楽しむことができる。

展示の特色

館内には、北斎の美人画のルーツを遡る展示が広がり、観客はその変遷を感じることができる。さらに、北斎の娘である葛飾応為の作品にもスポットが当たり、彼女が父の芸術をどのように継承し、発展させたのかを知ることができる。約140点にも及ぶ名品が展示され、訪れる者を圧倒すること間違いない。

特に目を引く大作には、重要文化財として名高い宮川長春の「風俗図巻」、美術館では初公開となる勝川春章の「散策美人図」、北斎の「初夢美人図」、そして、待望の「潮干狩図」があり、これは必見だ。また、長い間所在が不明だった葛飾応為の「蝶々二美人図」も展示され、ファンにとっては見逃せないポイントである。

開催概要とイベント

特別展は、2025年9月16日から11月24日までの期間で、前後期に分けて展示替えも行われる。月曜日は休館し、特別展の見どころをしっかりと堪能するためには、企画展示室の開館時間である9:30から17:30の間に訪れるのが理想的だ。観覧料は、一般が1,500円、高校生・大学生が1,000円、65歳以上や中学生は500円となっており、小学生以下は無料で入館できる。

さらに、講演会「浮世絵美人画の系譜～うつろう理想美～」やワークショップ「北斎とコラボしてオリジナルの手拭いをつくろう！」など、多彩な関連イベントも用意されており、北斎の美人画に対する理解を深める良い機会になる。

すみだ北斎美術館について

すみだ北斎美術館は、浮世絵師・葛飾北斎が生まれ育った場所に2016年に設立された。館は、北斎の作品や生涯に関する展示を通じて、彼の芸術を伝える源泉であり続けている。墨田区の文化を垣間見るとともに、北斎の魅力も再発見できる場となっている。

この特別展は、北斎と美人画の魅力を一度に堪能できるチャンスなので、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。