静岡県の脂肪肝・MASH認知度調査結果と今後の啓発活動について

胆嚢の健康を守るために必要な知識の普及

ノボノルディスクファーマ株式会社と株式会社QLifeは、静岡県における脂肪肝及びMASLD（代謝機能障害関連脂肪性肝疾患）/MASH（代謝機能障害関連脂肪肝炎）に関する認知度調査の結果を発表しました。これは、全国に先駆けて肝疾患重症化予防対策を進めている静岡県の取り組みの一環として行われたものです。

調査は、静岡県在住の男女各200人を対象にWebアンケート形式で実施され、2025年7月14日から17日の間に行われました。

認知度の現状

調査の結果、MASLD/MASHの認知度は約17.5%と、脂肪肝の認知度84.2%に比べて著しく低いことがわかりました。これは、肝疾患に対する一般的な理解が広がっていないことを示しています。

全体の過半数は脂肪肝のリスクに関する認識がある一方で、脂肪肝と診断された177人のうち32.2%が「受診していない」と回答していることから、医療機関への受診意向にも課題が残っています。

さらに、受診のきっかけとして「健康診断で基準を超えた肝機能値」を挙げる人は約46.3%でしたが、肝機能検査値について知っているという回答は「知っているものはない」が44.9%という結果となり、多くの人々が肝機能について正確に理解していない状態です。

MASLD/MASHの深刻さ

MASHは、肝臓における深刻な進行性の代謝性疾患であり、適切な管理が求められます。肝硬変や肝がんの原因として非ウイルス性肝疾患の割合が増えてきており、心血管疾患はMASH患者の主な死亡原因とされています。肝線維化が進行した場合、心血管疾患による死亡リスクが約4倍になるとも言われています。

ノボノルディスクファーマは、長年の糖尿病治療における経験を活かし、肥満症やMASHへの治療アプローチを強化していくことを目指しています。貌似ひ甘な食事療法や運動が効果的とされていますが、病理学的な治療法は未だ確立されていないため、さらなる研究が必要です。

認知の重要性

MASLD/MASHおよび脂肪肝の認知を広げることは、早期発見や適切な医療を受けるために不可欠です。ノボノルディスクは、今後も肝疾患に関する啓発活動を強化し、正しい知識を普及する取り組みを進めていく方針です。

QLifeは、今回の調査を含め、ノボノルディスクの啓発活動に協力し、この疾患の認知向上に貢献します。以上の調査結果を踏まえ、今後の具体的な活動の在り方を検討するとともに、肝疾患重症化予防の重要性を広く伝えていく必要があります。

今後の活動

調査結果を元に、適切な治療を受けることを促進するための啓発と介入が求められています。静岡県での取り組みが他の地域にも波及することで、全国的な肝疾患に対する認知度向上に繋がるでしょう。

最後に、肝疾患に関する情報を収集し、また周囲の人々にも啓発していくことが社会全体の健康増進に寄与することを期待しています。これにより、肝疾患による深刻な結果を避けることができると信じています。