HashiCorpが新たな時代を切り開くTerraform 1.0を発表
米国カリフォルニア州に本社を置くHashiCorpは、最新のマルチクラウドプロビジョニング製品、Terraform 1.0の公式リリースを「HashiConf Europe」というカンファレンスで発表しました。この革新的なソフトウェアは、2014年の初回リリースから累計1億回のダウンロードを記録し、5,000を超えるエコシステムモジュールとの連携を実現しています。
Terraformとは?
Terraformは、クラウドおよびオンプレミス環境のインフラストラクチャの自動化を可能にし、開発者や運用チームにとって重要なプロビジョニング標準として知られています。このツールの強みは、インフラをコードで管理するInfrastructure as Code(IaC)を実現し、作業の簡素化を図ることにあります。新しくリリースされたTerraform 1.0は、拡張性、互換性、安定性などの点で大きな進化を遂げています。
進化した機能とエコシステム
Terraform Cloudは、パブリックモジュールをプライベートレジストリとして管理できる新機能を追加し、チーム間の協力を促進します。これにより、企業は標準化されたプロビジョニングが可能になり、業務の効率化が図れます。さらに、サードパーティツールとの統合を強化し、運用監視やセキュリティ方面でも新たな機能が追加されました。
HashiCorpの共同創業者兼CTO、アーモン・ダドガー氏は、Terraformは今やインフラ自動化の世界標準として確立されており、ユーザーに最高の体験を提供していると語ります。1.0リリースによって、ユーザーは今後何年もこのソフトウェアを利用し続けられるようになると期待されています。
エコシステムの拡大
米国国内外から多くの企業がTerraformを採用しています。現在では、1,200社以上がTerraform Enterpriseを利用し、1日あたり30,000回以上の実行が行われています。また、世界中のフォーチュン500企業のうち15%以上がこの製品を導入しており、業界全体での信頼性が証明されています。特に、3M、Barclays、Booking.comなど名高い企業がその一例です。
ユーザーからの期待
多くのユーザーからは、Terraform Cloudの導入によって業務が劇的に改善されたとの声があります。Red Venturesのバイスプレジデント、ベン・カーター氏は、従来1週間かかっていたモジュール設定が今や迅速に実行できるようになったと語り、数万ドルのコスト削減に成功したと報告しています。また、Earninのジョー・ブリンクマン氏も、Terraformの導入によってクラウド運用チームがハイレベルなタスクに集中できるようになったと強調しています。
今後の展望
Terraform 1.0は、さらなる機能強化とともに、ユーザーのニーズに応えるためのイノベーションを追求していくと考えられています。HashiCorpは、新しい技術革新を加えることによって、今後も市場のリーダーとしての地位を強化していくでしょう。6月16日に開催されるウェビナーでは、Terraform 1.0に関する詳細な情報やデモが予定されていますので、興味のある方はぜひ参加を検討してみてください。
公式ウェビナー情報
HashiCorpについて
HashiCorpは、マルチクラウドインフラ自動化のリーダーとして、多数の企業に支持されているテクノロジー企業です。その幅広い製品群と安定した運用によって、業界全体の標準化を推進しています。