山梨県で初開催された「ケアラーサポーター養成講座」
山梨県で行われた「ケアラーサポーター養成講座」では、介護と仕事を両立させる「ビジネスケアラー」を支援する新たな支援者の育成がテーマです。全国的にも革新的な取り組みとして注目が集まるこの講座は、各界からの約470名が参加し、地域全体で介護を支える「山梨モデル」の確立を目指しています。
目的と背景
2024年、山梨県は知事を本部長とする「山梨県ケアラー支援推進本部」を立ち上げ、「県民が自ら選んだ道を妨げられずに歩める地域づくり」を目指す施策を始動しました。この中で、仕事とケアの両立に関連する活動が進められています。特に、仕事をしながら介護を行う「ビジネスケアラー」に対する理解と支援が急務とされています。
「ケアラーサポーター」は、介護をする人たちが自らの立場を認識し、必要な支援制度を有効に活用するためのきっかけを提供します。また、適切な相談窓口や情報の案内も行う重要な役割を担っています。これにより、ケアラーたちが孤立することなく、社会全体での支援システムを構築することを目指しています。
講座の内容と講師
この講座の講師には、株式会社チェンジウェーブグループのチーフケアオフィサー(CCO)である木場猛氏が招かれました。木場氏は20年以上にわたり介護福祉士・介護支援専門員としての経験を積んできた専門家で、2,000世帯以上を支援してきた実績があります。
木場氏は、受講者を対象に「介護リテラシー向上研修」を行い、現代の超高齢社会における介護の効率的な進め方や、仕事との両立について具体的なアドバイスを提供しました。受講者の多くは、これから介護を担う可能性のある世代であり、ケアラー支援者としての視点を重点的に取り扱った内容は好評でした。
受講者の声
受講した参加者たちからは、以下のような感想が寄せられました。
- - 「介護休暇の意義を再認識することができた。」
- - 「自分だけで抱え込まず、プロに相談する大切さを学んだ。」
- - 「ケアラーの役割を理解し、皆が抱える問題であると気付いた。」
このように、受講者は知識を深めただけでなく、自身のライフスタイルに対する考え方も変化したと述べています。
地域全体で支える仕組みの重要性
この講座の実施により、山梨県は「気づき・つながり・支えあう」というコンセプトを基に、地域における連携の重要性を再確認しました。
木場氏は、「地域企業の方々が介護というテーマに興味を持って集まってくださったことに感謝しています。我々のセミナーが、介護を単なる家族の問題だけにせず、社会が一体となって解決への道を探る契機となれば嬉しい。」と述べています。
今後の展望
チェンジウェーブグループは、企業や自治体との連携を強化し、「仕事と介護の両立支援」に取り組む方針を掲げています。地域全体で支え合う仕組みが普及すれば、より多くの人々が安心して生活できる社会の実現へと繋がるでしょう。今後もこのような取り組みが全国に広がり、共生の理念が根付くことが期待されています。
会社情報
株式会社チェンジウェーブグループは、東京都港区に本社を構え、介護と仕事の両立支援を通じて、地域社会に貢献しています。また、代表の佐々木裕子氏が主導するこのプロジェクトは、法人の枠を超えた協力を呼びかけています。今後も変わらず、地域全体が一つになってこの課題に取り組んでいくことが求められます。