美術館の未来を考えるeラーニング講座「ふかふかTV」の全貌
国立アートリサーチセンター(NCAR)が主催するミュージアム・アクセシビリティ講座「ふかふかTV」が、2024年10月から2025年2月までの間に全7回配信される。この講座は、文化庁の委託業務「令和6年度障害者等による文化芸術活動推進事業」の一環として開かれ、すべての人がアクセスしやすい美術館を作るための基礎知識を学べる内容となっている。
講座の背景と目的
2023年4月に施行された改正博物館法は、美術館が高齢者や障害者など、さまざまな利用者に配慮したサービスを提供することを求めている。「ふかふかTV」は、こうした法令に基づき、利用の困難を抱える人々が美術館をスムーズに利用できるようにするためのプラットフォームとして設計された。全7回の講座を通じて、受講者がアクセシビリティに関する基本的な考え方を理解し、実践に活かせるようにとの思いが込められている。
講座詳細
- - 対象者:美術館や博物館、劇場などの文化施設で働く人々や、アクセシビリティに関心のある方々。
- - 開催日時:2024年10月から2025年2月にかけて、毎回1時間の配信(前半30分は講義、後半30分はオンライン交流会)
- - 受講方法:全てオンラインで受講でき、事前登録をすることで無料で参加可能。受講後には修了証も発行される。
講座の進行
講座内容は、理論と実際の事例から構成されており、全7回に渡って以下のようなテーマが扱われる。
1.
理論編
- 第1回「ミュージアムにおける合理的配慮とは」
- 第2回「ミュージアムにおける情報保障とは」
2.
事例編
- 第3回「目が見えない人・見えにくい人のケース」
- 第4回「耳が聞こえない人・聞こえにくい人のケース」
- 第5回「車椅子・ベビーカー利用者のケース」
- 第6回「初めての場所へ行くのが苦手な人のケース」
3.
まとめ編
- 第7回「ミュージアムのアクセシビリティについて語り合う」
この構成により、受講者は理論と実践を通じて、ミュージアムのアクセシビリティの真髄を学べる。また、講座終了後には「リフレクションフォーム」を記入することで、受講完了となる仕組みだ。
申し込みとお知らせ
受講を希望する方は、NCARの公式ウェブサイトで事前に申込が必要。申込受付は2024年8月9日から9月29日まで行われ、定員は設定されていない。そのため、多くの参加者がこの貴重な機会を活かせる。
問い合わせ先:NCARラーニング事務局、メール:
[email protected]
心豊かで開かれた文化芸術活動を実現するために、ミュージアムへのアクセシビリティを向上させることは急務です。「ふかふかTV」を通じて、さらなる理解と実践が促進されることが期待されます。ぜひ、この機会をお見逃しなく!