PTCとコラボットが創造する自動搬送ロボットの未来
近年、日本国内での人手不足や生産性向上が求められる中、PTCジャパン株式会社とコラボット株式会社が新たな一歩を踏み出しました。PTCは、コラボットが製造する自動搬送ロボット、CarriRoの開発において、SaaS版の3D CADツールであるCreo+を採用しました。この協業により、ロボット製造の初期段階から効率を飛躍的に向上させることを目指しています。
コラボットの誕生と使命
コラボット株式会社は、2023年3月に設立され、信頼性の高い自動化ソリューションを提供することを使命としています。特に、自動搬送ロボットであるCarriRoシリーズは、人手を介さずに自動で移動できることから、工場や倉庫、さらにはホテルや旅館、空港にいたるまで、300社以上の拠点に導入されています。これにより、搬送業務の無人化と省人化が実現され、顧客の生産性向上に寄与しています。
Creo+の革新性
導入されたCreo+は、クラウド環境での作業をスムーズに行なう機能を備えています。IT管理者の支援を受けなくても簡単に環境を設定できるため、エンジニアは場所を問わずにアクセスし、設計確認をリアルタイムで行うことが可能です。このような特性により、移動時間が多いエンジニアにとっても作業が効率化され、有能な人材を効果的に活用できるようになるのです。
河村龍氏(コラボットの自動化イノベーション事業部 部長)は、「CarriRoの開発には高スキルな人材が求められます。SaaSでの連携を活かし、どこにいてもチームメンバーとの作業確認が可能となれば、効率的な開発が実現できます。」と述べています。リモートワークが進む中、彼らの取り組みは、現代の働き方に適応した形となっていることが分かります。
PTCの役割と展望
PTCの社長 執行役員 神谷知信は、今日の製造業が直面する様々な課題を指摘し、その背景として人手不足や労働環境の悪化を挙げています。彼は「コラボットの製品は、これらの現場での問題解決に期待が寄せられています。一方で、PTCのCreo+は高機能を維持しつつ、簡潔な設計作業を実現できるツールです。コラボットのロボット開発段階におけるPTCの支援を非常に嬉しく思います。」と発言しました。
コラボットとPTCの将来
コラボットは、自動搬送ロボットを通じて社会貢献を目指しており、特にCarriRoシリーズは、多様なモード設定が可能な点が特徴です。物品の搬送をインフラとして位置づけ、業務の効率化を図る一方、PTCはその技術を通じて製造業のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。両社の協業は、自動搬送ロボットのさらなる進化を促す大きな力となるでしょう。
この取り組みは、日本の自動化業界に新たな風を吹き込むものと期待されており、今後の展開に注目が集まっています。