JFEエンジニアリングによる鋼橋リサイクル事業の実証
2026年2月5日、JFEエンジニアリング株式会社(社長:福田 一美、本社:東京都千代田区)は、ラオス人民民主共和国において鋼橋のリサイクル及び再利用を検討する「鋼橋桁リサイクルユースによる実証」が、経済産業省の令和6年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択されたことを発表しました。
事業の目的
本事業では、ラオスで撤去され政府が保管している鋼橋桁を対象に、現況調査や材料試験を行い、再生の可能性を確認します。これは、補修・補強による再利用を目的としており、本設橋や仮設橋としての活用を検討するものです。
JFEエンジニアリングにとって、ラオスを含むグローバルサウスでの鋼橋の再生設計を含むリサイクル事業は、日本企業として初めての取り組みになります。
背景と意義
国道9号線は、ベトナムからミャンマーに至る重要な経済回廊となっており、地域の人や物の流れを支える大切なインフラです。しかし、長年の利用によって橋梁は老朽化が進んでおり、これを修復・更新することが求められています。
2016年から2019年にかけて、JFEエンジニアリングは日本の無償資金協力により、セクムカーム橋とセタームアック橋の架け替え工事を行いました。この際には、当社独自の技術である「リバーブリッジ」を用いており、交通安全性の向上にも寄与しました。
開発途上国には、老朽化した鋼橋が多数存在しており、これらの再利用は資源の有効活用となり、脱炭素にもつながる重要な選択肢です。
事業概要
実証事業では、JFEエンジニアリングが過去に撤去した約250mの鋼橋桁を対象とし、ボルトや溶接による補修・補強の方法を検討します。 これにより、新規に鋼橋を調達するのに比べ、経済や環境においても優れた選択肢であることを評価します。
施工にはラオスの国営建設会社Road No.8が協力し、2026年3月から2027年2月までの期間に実施される予定です。この取り組みは、ASEAN地域の連結性を高め、メコン地域の経済発展に貢献するものとされています。
今後の展開
実証事業が完了した後、JFEエンジニアリングは、ラオス国内の他の橋梁へのリサイクル技術展開を計画しており、フィジーをはじめとするグローバルサウス地域でも同様のプロジェクトを進める予定です。
持続可能で効率的なインフラの開発モデルを構築し、グローバルスケールでの脱炭素化の実現にも寄与することが期待されています。
このプロジェクトは、これからのインフラ整備において、資源循環を実現する重要な試みとされ、多くの注目を集めています。