宿泊業界の課題
2023-01-17 09:30:01

北海道の宿泊業界が直面する課題と今後の展望とは

北海道の宿泊業界が直面する課題



2022年12月、株式会社リアラが発表した「北海道の旅行宿泊業界におけるリサーチ」によると、北海道の宿泊業界は新たな挑戦と変化の中にいます。本調査は主に、観光庁が提供する宿泊統計に比べ、迅速かつ具体的なデータを取得するために実施されたものです。

調査概要



調査は2022年12月1日から28日まで行われ、北海道内の宿泊施設で10部屋以上を持つ施設を対象にした電話調査です。回収された回答数は249件で、宿泊施設の集客状況、予約媒体の利用状況、コストの影響、人手不足などが主なヒアリング項目として設けられました。

集客状況の改善



調査結果から、現在集客に苦戦していると回答した施設は約32%であり、これは2021年から2022年にかけての状況よりも改善しています。特に、全国旅行割の影響を受けた約61%の宿泊施設が、ほぼ満室または高い稼働率を維持しています。これにより、リゾートホテルやシティホテルへの予約が特に増加していることが判明しました。

一方で、稼働率が69%以下の施設も約36%存在し、ビジネスホテルやインバウンド需要が期待される地域では、その悩みが深刻です。特に、函館などの観光地では、まだ水際対策が厳しい影響で客足が戻らないといった意見が上がっています。

コスト上昇の影響



宿泊業界が抱える深刻な課題の一つはコストの急上昇です。エネルギー価格や円安、さらにはアメニティの価格が軒並み上昇しており、経営を圧迫しています。多くの施設が値上げを余儀なくされているにもかかわらず、国内旅行客からの反応は厳しく、十分な価格転嫁が難しい状況です。

人手不足の現状



調査には約半数の宿泊施設から、十分な人手が確保できていないとの回答がありました。コロナ禍の影響により人材整理を行った結果、観光業以外でも求人が増加し、アルバイト採用の競争が続いています。特に、函館や小樽では人手不足が顕著です。

今後の展望



今後、業界全体でコスト上昇が続くと見込まれています。北海道電力は電気料金の見直しを行い、今年の4月には約20%の値上げが予定されています。加えて、円高の進行が期待されますが、依然として厳しい経済状況が続く見通しです。

人的リソースの不足に対しては、バックオフィス業務の効率化やセルフチェックインシステムの導入が進められています。ただし、短時間労働者の奪い合いや経営効率の悪化も見受けられ、業界全体での最適化が急務です。

旅行業界全体の回復が期待される一方、国内客に対する割引施策の減少が見込まれています。今後は、業界の変化に柔軟に適応し、価値提供の水準を高めるための取り組みが重要です。

会社概要



株式会社リアラは、札幌市に本拠地を置き、観光コンサルティングやデジタル化推進を行う企業です。代表の伊東義史氏は、観光業界における豊富な経験を持っており、企業として結果を出す活動を続けています。観光業界の課題を解決するため、今後も魅力的な施策を展開していくことでしょう。

公式サイトを訪れて、リアラの取り組みやサービス内容をご確認ください。

会社情報

会社名
株式会社リアラ
住所
北海道札幌市豊平区月寒西四条5-2-10 NORDESTAPARKMOON 5F
電話番号

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。