若手社員とベテラン社員に見る報連相の課題とは
若手社員の重要な任務の一つに、報告・連絡・相談(報連相)があることは周知の事実です。しかし、近年の調査によると、この報連相に関して若手とベテランの間に大きなギャップが存在していることが明らかになりました。特に、入社1〜3年目の若手社員は、相談のタイミングやコミュニケーションの方法について、多くの悩みを抱えているようです。
株式会社イデックスビジネスサービスが運営する「WAKURINO」は、若手社員とベテラン社員の報連相に関する認識ギャップに関する調査を実施しました。この調査において、1,016人を対象にした結果、特に若手社員の7割が『相談のタイミングに悩む』と回答し、さらに6割が『話しかけづらいと感じる』と答えました。
若手社員のコミュニケーションスタイル
調査から得られたデータの中で、若手社員が最も多く利用するコミュニケーション手段は対面での会話でした。具体的には、76.2%が対面での報連相を行っていると回答。一方、チャットツールや電話といった手段も一定数利用しているとの結果が出ており、これらは効率的な業務連絡ツールとして利用されていることが分かります。
しかし、若手社員の多くは、「相談のタイミングが難しい」と感じており、7割以上がその意見に賛同しました。上司や先輩の忙しさや、表情を読み取ることに難しさを感じているようです。特に、『上司や同僚が集中している』『静かすぎる雰囲気がある』など、職場の環境が影響している点も指摘されています。
言葉の壁とツールの選択
また、チャットツールやメールについては、6割以上の若手社員が『意図が伝わりにくい』と感じていることが調査から分かりました。この結果は、テキストベースのコミュニケーションでは、感情やニュアンスが伝わりにくいことを示しています。特に若手社員は経験が浅く、報告する際の表現や情報量に悩む点があるとされています。
逆に、電話やオンライン通話での報連相では、声のトーンや反応によって理解が深まると感じている社員が多く、約6割が『そのように感じたことがある』と回答しています。やはり、声を使ったコミュニケーションは、理解を助ける重要な要素であることが分かります。
ベテラン社員の認識
一方で、入社10年以上のベテラン社員は、若手社員の報連相に対する懸念や課題についてどのように考えているのでしょうか。ベテラン社員もまた、効果的な報連相には、相談のタイミングや環境が影響することを理解しています。このように、双方の理解が一致している部分も多く見られ、一方的なギャップではないことが考えられます。
まとめと今後の改善点
この調査結果から見えてきたのは、世代間での報連相に対する捉え方や感じ方に違いがあるものの、基本的な期待やニーズは似通っている点です。若手社員は対面コミュニケーションを重視している一方で、環境や心理的な要因が彼らの行動に影響を与えていることが分かりました。
今後、職場環境を改善するためには、声をかけやすい雰囲気作りやコミュニケーションを促進する制度、文化が求められます。また、上司が“聞く姿勢”を持ち、若手社員が相談しやすい雰囲気を整えることが、世代間のギャップを埋める鍵となるでしょう。日々のコミュニケーションを進化させ、より良い職場環境を築くためには、若手とベテランの協力が不可欠です。
オフィスのリノベーションを通して、こうしたコミュニケーションの改善に寄与することを目的としたサービスがWAKURINOです。若手社員が自由に相談できる環境を整えるために、職場のリノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。