介護離職を防ぐための優しい「言葉」を集めています
介護や医療の現場で交わされる心温まる言葉やエピソードを全国から募集する『けあことば100選』プロジェクトが始まりました。このプロジェクトを主催するのは、一般社団法人けあとともに(通称:けあとも)で、代表理事は松本瑞夫氏です。この取り組みは、介護を経験した方々の体験を基に、他の人々を支える文化を育むことを目指しています。
プロジェクトの背景と目的
「介護は誰にとっても他人事ではありません」と松本氏は語ります。彼は介護現場でのコミュニケーションの重要性を強調し、言葉によって人は癒されることを確信しています。特に、企業において介護離職が社会問題化している中で、介護を行っているスタッフや家族が抱える不安や葛藤を軽減するためのヒントを提供することを目的としています。現在、日本では毎年約10万人が介護を理由に職を離れており、この問題を解決するために新たな文化を築く必要があると感じています。
募集要項
このプロジェクトでは、介護や医療現場の日常風景で交わされた言葉やエピソードを募集しています。集められた「言葉」は、ウェブコンテンツや啓発ツールとして公開され、企業の研修や地域共生施策にも活用される予定です。
応募方法と期間
応募は2025年10月31日まで可能で、専用の応募フォームから申し込むことができます。寄せられた言葉の中から特に感動的なものは「けあことば賞」として表彰され、その内容は公式サイトや冊子で紹介されます。
心を動かす「けあことば」
このプロジェクトでは、心に残る言葉の実例も紹介されています。たとえば、一人のお祖母様が語った「あなたと一緒に暮らせてよかった」という言葉は、介護の苦労を一瞬で癒したエピソードとなっています。また、ある女性が介護スタッフからかけられた言葉が、罪悪感を和らげるきっかけとなった事例もあります。これらのエピソードは、言葉が持つ力を示しています。
持続可能な活動へ
プロジェクトは単なるイベントとして終わることはありません。持続可能な社会的インパクトを生み出すことを目指しており、行政機関や企業と連携することで、効果的な啓発活動を展開する意向です。自治体などとの広報活動や、研修プログラム、地域包括支援センターでの啓発活動などにも力を入れています。
今後の展開に是非注目してほしいと思います。あなたの「けあことば」が、誰かの心を温め、社会を支える力になるかもしれません。この機会にぜひ、あなたの温かいエピソードをお寄せください。
法人情報
一般社団法人けあとともには、兵庫県加古川市に本拠地を置き、仕事と介護の両立支援や中小企業の介護離職防止に向けた取り組みを行っています。興味のある方は、ぜひ公式サイトをご覧になり、お問い合わせください。