お口の防災プロジェクト
2026-11-05 20:11:15

災害時のオーラルケアが命を守る!新プロジェクト始動の背景

最近、日本歯科医師会が実施した「災害時のオーラルケアに関する意識調査」により、災害時のオーラルケアに対する重要な問題が明らかになりました。この調査によると、何と8割近くの人々がオーラルケアの重要性を認識している一方で、実際に準備を整えている人はわずか3割という現実が浮き彫りになったのです。このギャップは、ただ単に重要だと理解しているだけでは実際に行動に移せない多くの人々の心情を示しています。

多くの国民がオーラルケアに関して「重要」と考えているにもかかわらず、具体的なリスクについては知らないという調査結果もあります。調査参加者の41%が、誤嚥性肺炎などの具体的なリスクについて「何も知らない」と回答。これは、意識の高まりと準備アクションの乖離が、災害時におけるオーラルケアの不備に繋がる要因となっています。

また、災害時のオーラルケアが特に難しいと感じている避難経験者の実態も明らかになっています。過去に避難生活を経験した人の約44%が、十分なオーラルケアができなかった理由として「水不足」が最も多く挙げられました。避難所での水の不足と物資不足が、口腔ケアを行う上での大きな障壁になっているのです。加えて、避難帰宅後、心身の健康を維持するためにもオーラルケアが求められていることは間違いありません。

しかし、多くの人々が「お口のケアは重要」と答える一方で、その意識変化には課題が残ります。調査に参加した「オーラルケアに関心がない」層の約6割は、死亡リスクについての情報提供にも関わらず、オーラルケアの重要性を実感しなかったのです。このことは、単に意識を高めるだけでは問題解決につながらず、そのためにはより具体的な対策が必要だということを示しています。

これらの調査結果を受けて、日本歯科医師会は新たなプロジェクト「日ごろの“投歯”で笑顔をまもる。~お口から命をまもる防災~」をスタートさせました。このプロジェクトでは、日常的なオーラルケアを自己投資と捉え、災害時に個人がどのようにオーラルケアに取り組むべきかを啓発します。2026年11月には防災庁の新設も予定されており、より一層社会全体が防災意識を高める機会となるでしょう。

プロジェクトの一環として、株式会社ロッテと提携し、計20,000セットの「お口の防災訓練キット」が配布されます。このキットは、空港やオフィス、学校など、避難者が多く集まる場所に設置される予定です。これにより、水不足の状況下でのオーラルケアの方法を広く周知し、実際の避難生活に役立つ情報を提供していく方針です。

日本歯科医師会は、平時からのオーラルケアを習慣化し、個人の防災意識を高めるだけでなく、避難所におけるオーラルケア用品の標準配備を進めるなどの環境整備を図ってまいります。これにより、すべての人が笑顔を保ちながら命を守れる社会の実現目指して活動を続けます。


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