QPS研究所、米国Rocket Labと小型SAR衛星の打上げ契約を締結
福岡市を拠点とする株式会社QPS研究所(代表取締役社長 CEO:大西俊輔)は、米国のRocket Lab社と小型SAR衛星「QPS-SAR」4機分の打上げ契約を締結したことを発表しました。この契約により、4機の衛星はRocket Lab社のElectronロケットを利用して、2025年および2026年にかけて順次打上げられる予定です。
小型SAR衛星の意義
小型SAR(合成開口レーダー)衛星は、地表のデータを精密に収集できる重要な役割を果たします。SARは電波を利用して昼夜問わず、また雲による影響も受けずに観測が可能で、この技術は自然災害の監視や環境のモニタリング、さらには農業や海洋観測に至るまで多岐にわたる用途に用いられています。
打上げスケジュール
具体的な打上げスケジュールについては、各衛星が決まり次第、随時発表される予定です。Rocket Lab社は他の宇宙企業との連携のもとで、最適な打上げタイミングを模索していくとしています。
CEOのコメント
Rocket Lab社のCEO、Peter Beck氏は、「衛星コンステレーションの構築にはデータの収集とサービスの提供を最大化するために、衛星の配置が非常に重要です。Electronの専用打上げサービスは、その点で信頼性が高く、QPS研究所のミッションを支援できることを楽しみにしています」とコメントしています。
QPS研究所の大西俊輔社長も「2023年12月にQPS-SAR5号機『ツクヨミ-Ⅰ』の打上げで支援を受けたロケット・ラボと再度協力し、4機のミッションを共に進めることを非常に心強く思っています」と述べ、プロジェクトチームへの感謝の意を表しました。
QPS研究所の取り組み
QPS研究所は2005年に福岡で創業され、九州の宇宙産業の発展に寄与することを目指しています。「Q-shu Pioneers of Space」という名のもと、国内外の衛星開発や宇宙技術の進展に貢献してきました。特に、福岡大学との連携や、全国の25社以上のパートナー企業との協力が質の高い衛星開発を支えています。これからのプロジェクト推進に期待が寄せられています。
最後に
この契約はQPS研究所が目指す衛星コンステレーションの構築に向けた重要な一歩となります。先進的な技術を駆使した小型SAR衛星群の打上げ計画が、実現に向け進展することが期待されます。今後の進捗に注目していきたいところです。