インクルーシブデザインの挑戦
2025-10-02 11:29:27

東京国立博物館が目指す新たな鑑賞体験の実現。

東京国立博物館が導入した新たな鑑賞体験



東京国立博物館は、インクルーシブデザインスタジオCULUMUとの共創により、より多くの人々に文化を楽しんでもらうための新たなワークショップを開催しました。この取り組みは2025年3月7日に実施され、聴覚障害を持つ方々と博物館スタッフが集まり、文化財を楽しめる未来の展示空間を探求しました。

課題: 情報格差の克服


近年、ダイバーシティ&インクルージョンが重視される中、文化施設も多様な背景を持つ人々が文化の価値を共に享受できる環境が求められています。しかし、博物館での鑑賞は視覚情報に多く依存しているため、障害を抱える方や異なる文化背景を持つ方にとっては心理的・物理的な壁が存在します。そこで、東京国立博物館はCULUMUのワークショップを導入し、この課題を解決することを目指しました。

目的: 多様なニーズに応える


ワークショップは、ろう者の視点を踏まえながら、博物館のアクセシビリティ向上につながる意見やアイデアを収集することを目指しました。参加者は、ろう者の文化や言語に触れることで、今までにはなかった新しい視点を得ることができました。

CULUMUの共創プロセス


CULUMUでは「当事者と共創するプロセス」を重視し、参加者が主体となってアイデアを生み出すアプローチを提供しています。具体的には、博物館のスタッフが直接当事者であるろう者との対話を通じて問題を認識し、それを元に実際の改善策を考える機会を設けました。

共創で生まれた具体的なアイデア


  • - #### 情報の壁を取り除くために
来館前に得られる情報が不足している点を改善するため、博物館のSNSを活用して情報を発信することが提案されました。これにより、来館者の不安を和らげることが期待されます。

  • - #### コミュニケーションの壁をなくす取り組み
手話での対応を明示したバッジを導入することで、来館者が気軽に支援を求められるような環境を整えることが検討されています。

  • - #### 五感を活用した展示体験
今後は触図や香りといった、視覚だけでなく五感を使った展示体験のデザインが提案されています。これにより、より多様な角度から文化財を楽しむことができるでしょう。

組織としての継続的な改善


CULUMUは、当事者が企画するワークショップの開催を通じて、博物館内でのコミュニティ形成を促進し、組織としてアクセシビリティを育てる助けとなる種を蒔くことを目指しています。

このような取り組みを通じて、東京国立博物館は「誰もが楽しめるミュージアム」として進化し続けています。参加者たちの意見を尊重し、未来の文化体験を創造することが期待される今日この頃です。

関係者のコメント


「新たな挑戦が不可欠です。CULUMUのプログラムを通じて、来館者の体験について新たな視点を得ることができました。」と東京国立博物館の川岸氏。

CULUMUの川合氏も、「共創の機会が新たな視点を開くきっかけになりました。今後もインクルーシブな社会の実現に貢献していきます」と述べています。

東京国立博物館の取り組みは、単なる文化の展示に留まらず、全ての人々にとってアクセス可能な社会を目指す大変重要なステップです。


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会社情報

会社名
株式会社STYZ
住所
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-59-4クエストコート原宿102
電話番号

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