デュオドーパの発売
2016-09-01 13:00:02

進行期パーキンソン病治療薬「デュオドーパ®」の新発売がもたらす希望の光

進行期パーキンソン病治療薬「デュオドーパ®」の登場



アッヴィ合同会社(AbbVie)が、進行期パーキンソン病治療薬「デュオドーパ®配合経腸用液」の発売を開始しました。この薬は、進行したパーキンソン病に苦しむ患者たちに新たな治療の選択肢を提供するものです。

パーキンソン病の「オフ」状態



パーキンソン病が進行すると、患者は「オフ」状態と「オン」状態が交互に現れるようになります。「オフ」状態では、動きが鈍くなり、こわばりが増すため、日常生活に支障をきたすことが多くなります。この問題に対して、デュオドーパ®は「オフ」時間の軽減が期待されています。

デュオドーパ®の投与システム



この薬は、専用の小型携帯型注入ポンプ「CADD - Legacy® 1400ポンプ」を利用し、専用のチューブを通じて空腸に直接投与されます。投与は16時間持続し、高精度で薬剤を届けることができる仕組みです。また、胃瘻造設前には「アッヴィ®NJチューブ」を使った経鼻的な投与も可能で、これによって効果を確認することができます。

医療現場の反響



福島県立医科大学の宇川義一教授は「デュオドーパ®の発売により、進行期パーキンソン病の治療は新しい段階に入った」と述べ、これまでの治療に満足できない患者たちに新たな希望を与えることが期待できると指摘しています。さらに、患者の家族にとっても介護の負担軽減が見込まれます。

臨床試験とその結果



デュオドーパ®は2016年に厚生労働省から承認を受けており、既存のパーキンソン病治療薬では効果が見られなかった患者を対象にした第Ⅲ相試験では、1日あたりの平均オフ時間が有意に減少したことが報告されています。試験の結果によれば、デュオドーパを12週間投与した後には4.64時間の減少が確認され、52週間以上の長期投与においても同様の効果が得られています。

デュオドーパ®の開発意義



京都大学の髙橋良輔教授も、この薬が進行期パーキンソン病患者の生活の質(QOL)向上に大きく寄与することを示唆しています。より多くの患者が日常生活をより快適に過ごせるようになることが期待されています。

企業の取り組み



アッヴィの社長であるジェームス・フェリシアーノ氏は「デュオドーパ®が進行期パーキンソン病患者にとって日常生活の質を向上させる手助けになることを願っています」と語り、医療現場での利用促進に期待を寄せています。

まとめ



進行期パーキンソン病治療薬の発売は、患者とその家族にとって新しい希望の光となるでしょう。デュオドーパ®がもたらす未来の医療システムへの影響は計り知れません。今後も、更なる患者支援が進むことが期待されます。

会社情報

会社名
アッヴィ合同会社
住所
東京都港区三田3-5-27住友不動産三田ツインビル西館
電話番号
03-4577-1111

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