万博を活用した地方創生2.0：地域と世界の国際交流の未来

2025年に開催される大阪・関西万博は、地域の持続可能な成長を促進する「地方創生2.0」の重要な機会となることが期待されています。万博首長連合は、この万博を通じて加盟自治体と参加国との国際交流を強化し、地域の魅力や教育機会を広げる取り組みを進めています。特に、地域の子どもたちが国際的な環境で学び、成長することが目指されています。

地方創生の新たなモデル

中央集権的な支配や複雑化する国際情勢の中で、地域の声と国際的な協力がますます重要視されています。万博を契機に、地域は新たな交流基盤を築き、国境を越えた相互理解を深めることが求められています。大分県杵築市と北海道東神楽町の具体的な取り組みを通じて、地方創生がどのように進展するのかをご紹介します。

大分県杵築市の取り組み

杵築市では、JICAの経験豊富なアドバイザー坪井達史氏の協力を受け、現在ジンバブエとブルンジとの国際交流を進めています。坪井氏は、アフリカ各国の食糧事情改善に力を尽くしており、今回の取り組みで多くの子どもたちにこの活動が広がることが期待されています。市内の小中学生が万博会場でジンバブエとブルンジの子どもたちと交流を行うことによって、世界を身近に感じ、自らの郷土を再認識する貴重な機会が提供されます。また、7月にはジンバブエのナショナルデーに参加し、収穫祭を迎えることも計画されています。

北海道東神楽町の交流

一方、北海道東神楽町では、万博会場の設計者である藤本壮介氏の影響を受け、地域の子どもたちが万博を体感することを重視した活動が進められています。「花のまち」としての特性を持つ東神楽町は、農業において自然環境が豊かなケニアとの交流も行っています。具体的には、6月のナショナルデーでの交流イベントや、フラワーフェスタへのケニア参加、さらには子どもたちが万博を訪問する機会まで、多岐にわたるプログラムが展開されています。