微細藻類生産設備受注
2025-07-16 13:37:46

三菱化工機が世界最大規模の微細藻類生産施設向け設備を受注

三菱化工機が挑む新たな産業の未来



三菱化工機株式会社が、つい最近、バイオエコノミーの推進を目指す企業群、ちとせグループがマレーシアのサラワク州に建設した世界最大の微細藻類生産施設「CHITOSE Carbon Capture Central」(略称:C4)向けに、抽出設備一式の受注を発表しました。この施設は、効率的に微細藻類を生産できる特別な設計を施されており、5ヘクタールの広大な面積を抱えています。

ミクロの世界からの資源活用



1970年代以降、三菱化工機は海外プラントの建設に携わり、特にマレーシアのような新興市場でも多くの実績を積んでいます。この専門知識を生かし、現地の法規に沿った事業展開を行っています。また、1990年代には一早くクロレラ製造設備を東南アジアに導入し、その後も藻類の培養に関する技術を磨いてきた経緯があります。

この微細藻類生産に関連する技術は、環境への影響を最小限に抑えつつ、持続可能な形で資源を利用するための重要な要素です。三菱化工機は、藻類バイオ燃料等に関連したプロジェクトを多岐にわたって進めており、2020年には川崎製作所内にガラス管式閉鎖系フォトバイオリアクターを設置し、微細藻類の培養実証を始めました。この技術の進展は、都市部においても微細藻類を効果的に育成し、社内での技術の商業化につながっています。

「MATSURI」プロジェクトの意義



さらに、ちとせグループは「MATSURI(まつり)」という、再生可能エネルギーの基盤となる藻類産業を築くための産業横断型プロジェクトを主催しています。このプロジェクトでは、2030年には2,000ヘクタール、2050年には1,000万ヘクタールへの拡大を目指しています。三菱化工機は、2022年にこのプロジェクトに参画し、その後も出資を行い、持続可能な社会の実現に向けて動き出しています。

当社は、「MATSURI」プロジェクトにおいて、ノウハウや技術が評価され、C4の新設された設備の施工業者として選ばれました。この選定は、藻類の抽出技術やプラント建設の知見が高く評価された結果です。

持続可能な未来に向けて



今後も三菱化工機は、創業以来培った固液分離技術とプラントエンジニアリングの知識を活かして、微細藻類を利用した様々な製品の開発を進めます。化成品や化粧品、バイオ燃料、食品など広範囲な分野への応用が進めば、環境に優しい持続可能な社会の実現へとつながります。

プロジェクトを通じて、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献も意識し、「エネルギーの普及」「産業と技術革新」「気候変動対策」「パートナーシップ強化」といった目標を掲げ、将来に向けた確かな一歩を踏み出していきます。この新しい取り組みが、持続可能な循環型社会の実現に大きく貢献することが期待されています。

提供元:ちとせ研究所/NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)


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会社情報

会社名
三菱化工機株式会社
住所
神奈川県川崎市川崎区大川町2番1号
電話番号

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