鯖江市で開催された「映え拾い2025春」の報告
2025年5月10日、福井県鯖江市のうるしの里会館近くで、「映え拾い2025春」というユニークなイベントが行われました。このイベントは、女子高校生による地域活性化を目指す「鯖江市役所JK課」と一般社団法人福丼県プロジェクトが共催し、富士見高校(東京)の2年生たち約100人と共に行われました。
楽しみながらのごみ拾い
「映え拾い」は、ただ単にごみを拾うのではなく、楽しみながら地域貢献をしようという発想から生まれたものです。生徒たちは10人ずつのグループに分かれ、さまざまなポーズでチェキ撮影をしながらごみ拾いに取り組みました。この面白いアプローチによって、多くの参加者が楽しんでいる様子が印象的でした。その結果、総勢約110人の参加者が、地域の清掃活動に貢献しました。
回収されたごみは、内田プラスチックと連携し、再利用される予定で、特にペットボトルなどは植木鉢に生まれ変わることが決定しています。これにより、ただごみを拾うだけでなく、資源の再利用に対しても意識を高めることができました。
海洋ごみ問題への理解を深める体験
さらに、このイベントの一環として、参加者たちは海洋ごみ(プラスチック)を原料としたサングラス作りにも取り組みました。内田プラスチックの協力を得て、フレームやレンズを組み立てる過程で、色を塗ったりシールを貼ったりするなど、自由にデコレーションを行いました。これにより、世界で一つだけのサングラスが完成しました。
「鯖江市役所JK課」は一昨年度から海洋プラスチックを活用したオリジナルサングラスの販促に取り組んでおり、その成果を参加者に伝えるVTRも流されました。このような体験を通じて、高校生たちは海洋ごみ問題に対する理解を深め、未来の海を守る意識が養われていったのです。
参加者の感想
イベント終了後、参加者たちから多くの声が寄せられました。富士見高校の生徒からは「チェキ撮影があったおかげで、楽しくごみ拾いができた」という意見や、「帰ったら、この活動を広めたい」とのコメントが聞かれました。また、地元の「鯖江市役所JK課」からは「東京の高校生にも私たちの活動を知ってもらい、広がっていけばうれしい」との思いが伝えられました。
プロジェクトの背景
「映え拾い」は、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環であり、海洋ごみ問題を広く知ってもらい、意識を高めるための活動です。2018年から始まったこのプロジェクトは、国民一人ひとりが問題を自分の問題として捉え、海洋ごみを減らす意識を高めていくことを目指しています。
イベントを通じて、参加した高校生たちが海洋ごみ問題に対する理解を深め、地域社会とともに未来の環境保護に向けた一歩を踏み出したことは、とても意義深いものでした。