ギリシア神話と星座の深いつながり
株式会社アストロアーツが発行したムック、「星のギリシア神話研究 星座を彩る物語と文化~エーゲ海の風~」が登場しました。このムックは、文化、天文学、古代史の視点から、ギリシア神話の魅力を詳細に紹介しています。
ギリシア神話の新たな視点
本書では、プラネタリウムや星座の書籍で触れたことのある人にとってもお馴染みのギリシア神話が、メソポタミアや古代エジプトの文化的背景とともに解説されています。古代の人々が星空に描いた物語は、天文学と歴史の交差点で成り立っていて、私たちに新しい視点を提供します。
連載「エーゲ海の風」の総まとめ
「月刊星ナビ」にて2018年から連載された「エーゲ海の風」では、著者の早水 勉さんが星座神話の成り立ちや叙事詩が生まれる背景について解説してきました。このムックでは、その総まとめとして31回の連載が収録され、さらに特別編として88星座制定までの歴史も解説されています。
詳細な目次
本書は全32章で構成され、各章ではギリシア神話に登場する神々や英雄の物語が豊富に取り上げられています。たとえば、1章では現代星座のルーツ、12章ではアフロディーテの魅力といったように、それぞれ深い考察がなされています。また、特別編として「世紀の天球イノベーション」と題し、88星座の制定についても詳しく述べています。
著者のプロフィール
著者の早水 勉さんは、佐賀市星空学習館に勤務し、星食観測の研究をライフワークとする天文学者です。彼は日本天文学会からの表彰を受けているだけでなく、古代ギリシアの天文学にも精通しています。ご自身のウェブサイト「HAL星研」では、「星のギリシア神話研究」の抜粋も公開しています。
カラー写真で楽しむギリシアの神話
このムックの特徴の一つは、オールカラーの豊富な写真と図版。モノクロの月刊「星ナビ」とは異なり、視覚的に楽しむことができ、物語の背後にある文化的背景をより深く理解できます。例えば、英雄たちが息をするように描かれた美しい画像は、古代ギリシアの活気を感じさせます。
エーゲ海への旅
本書を手に取ることで、無垢な星々が描く物語の中へと誘われます。約3000年前の人々が星空に描いた壮大な物語を辿り、エーゲ海への旅に出かけてみませんか。
まとめ
『星のギリシア神話研究』は、ギリシア神話の新たな視点を提供し、古代の文化を学ぶ絶好の一冊です。全88星座のデータや関連情報も充実しており、天文学に興味がある方はもちろん、神話に興味があるすべての人にとって価値ある読み物となっています。この機会に、ぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか。