企業の力で障がいのある子どもたちへ新たな体験を提供するイベント
2025年7月26日、東京都足立区の東京都立花畑学園で、認定NPO法人「ディーシップスミニ」と大和証券グループ従業員組合が共催のもと、特別支援学級の児童やその家族を対象とした「ダイワハートフルフェスティバル」が開催されました。このイベントは、障がいを持つ子どもたちに特別な体験を提供することで、彼らの成長をサポートすることを目的としています。
ボランティアの支えが育む安心感
約100名の大和証券の従業員ボランティアが参加し、保護者が子どもと離れて安心して過ごせるように1世帯に1名のボランティアが寄り添いました。この工夫により、障がいのある子どもたちが自由に体験できる場が設けられ、家族全体が楽しめる環境が整いました。
イベント会場では、子どもたちが輪投げやトントン相撲、ボウリングなどを楽しみました。また、大和証券グループに所属するパラ卓球日本代表選手との対戦や、ジャグリング全日本2位のパフォーマンスもあり、スポーツとアートを融合させた特異な体験に多くの参加者が笑顔を浮かべました。
家族全体で楽しむ工夫
当初は保護者が子どもから離れて休息できる時間を取る意図もあったものの、実際には家族全体で参加し、安心して一緒に楽しむ姿が見られました。このように、個々の家族のニーズに配慮しながら設計された工夫が、インクルーシブなイベントの成功を物語っています。
地域での課題解決へのアプローチ
ディーシップスミニでは、「おやポート」というプロジェクトの理念を基に、特別支援が必要な家庭が安心して支援を受けられる時間を確保する取り組みも行っています。このプロジェクトは、保護者がケアやサポートを受け入れやすくすることを目的としており、家庭の心理的負担を軽減する方法として機能しています。
最近の調査によると、障がいを持つ子どもを有する約90%の保護者が学校への付き添いを経験し、その際に心身の負担を感じているという結果が出ています。しかし、医療的なケアの多くは第三者による代替が可能であるにもかかわらず、その機会が不足していることも問題視されています。このイベントは、企業が連携することで、こうした課題を解決できる可能性を示しました。
企業が育む子どもたちの未来
ディーシップスミニは、企業との協力を通じて障がいのある子どもたちの体験の幅を広げるための社会的取り組みを推進しています。これにより、様々な体験を提供することが可能になり、子どもたちの自己効力感や将来の選択肢を拡大していくことが期待されます。
また、企業の参加は従業員にとってもD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の理解を深め、チームワークやエンゲージメントの向上に寄与することができます。これらは企業にとっても、人的資本の投資としての価値を持ち、企業の社会的責任やサステナビリティの向上につながる取り組みとして位置づけられます。
参加企業の募集
ディーシップスミニでは、従業員が参加できる社会貢献プロジェクトを考えている企業を募集しています。企画設計、研修開発、当日の運営までをお手伝いしますので、お気軽にお問い合わせください。
未来に向けた理念
私たちディーシップスミニは、障がいの有無にかかわらず、誰もが楽しい体験を通じて社会課題を身近に感じ、共に行動できる未来を目指しています。
私たちのビジョンは、子どもたちが自分自身を好きになれる“きっかけ”を作り、多様な体験を提供していくことです。違いを受け入れ、夢を叶える自信を持てる社会を一緒に作り上げていきましょう。