キリンの新たな一歩、KIRIN BuddyAI Projectとは
キリンホールディングス株式会社は、業務特化型生成AIを導入する新プロジェクト「KIRIN BuddyAI Project」、通称BuddyAIを発表しました。このプロジェクトは、約1万5,000人のキリングループの従業員を対象に、会社全体の生産性向上と新しい価値創造を目指しています。2024年11月からは特にマーケティング領域に焦点を当て、「KIRIN BuddyAI for Marketing」として展開されます。
背景と必要性
今、私たちは少子高齢化や人口減少といった社会問題に直面しています。こうした状況において、企業の競争力を高めるための新しい手段として生成AIの活用が注目されています。キリンもこの流れに乗り、業務効率化のために新しいデジタルツールを取り入れることにしました。「BuddyAI」を導入することで、マーケティング担当者の約400名が業務の効率化を図り、質の高いアウトプットを生み出すことが期待されています。
効果的な業務の効率化
「KIRIN BuddyAI for Marketing」では、15種類のプロンプトテンプレートが用意されています。これらは、マーケティング業務に特化したものとして「エグゼキューション開発」「調査・分析」「汎用業務」の3つのカテゴリーに分類されています。担当者は、自分の業務に最適なテンプレートを選ぶことで生成AIを無理なく活用でき、迅速かつ高品質な成果を得られます。このシステムにより、年間で約29,000時間以上の業務時間が削減される見込みで、よりクリエイティブな業務に集中するための環境が提供されることになります。
今後の展開
「BuddyAI」プロジェクトは、マーケティング部門だけに留まらず、営業やR&Dといった他の領域にも拡大していきます。最終的には、2025年末までに国内全ての従業員に向けた展開を目指しており、全社的な生成AI活用の推進が図られます。社内で構築した生成AIが、業務データと連携し、特化したプロンプトテンプレートを実装することで、従業員の生産性やスキル向上に寄与することを目的としています。
キリングループの長期ビジョン
キリンは、これまでも生成AI活用のために各種ツールの導入や社内浸透を進めてきました。今後も、生成AIを駆使して業務の効率化を進め、新しい価値の創造に努めていくとしています。キリングループは、2030年を見据えた「キリングループ・ビジョン2027」を掲げ、デジタルを活用した新たなイノベーションを追求し続けることを宣言しています。
「食と健康」の新たな喜びを提供し、心豊かな社会に貢献するため、キリンはますますの挑戦を続けていくでしょう。