九州初!「電解水透析」で透析医療が進化する長崎の前田医院
長崎県島原市に位置する医療法人社団兼愛会前田医院が、九州で初めて導入した「電解水透析®システム」。この新しい技術は、透析医療に革命をもたらすことが期待されています。6月23日から、新たな透析治療が始まっています。
医療法人社団兼愛会 前田医院の取り組み
前田医院は腎・泌尿器科を専門とし、昭和50年から透析医療に取り組んできました。特に、長時間透析を採用した治療を行い、身体への負担を最小限に抑える工夫をしています。電解水透析を導入することで、透析患者の生活の質(QOL)向上を目指します。
「電解水透析®」の特長と効果
「電解水透析®」は、血液透析治療に水素を含む透析液を使用することで、血中の酸化ストレスや炎症を低減し、血圧を通常に保つ効果が期待されます。最近の研究結果では、このシステムにより透析患者の死亡リスクや心脳血管病の発生リスクが41%低下することが示されています。さらに、重度の疲労感の軽減効果も確認されており、患者への負担を大きく減らす可能性があります。
長時間透析のメリット
一般的な透析治療は約4時間ですが、前田医院では6時間以上の長時間透析を行っています。この方法により、尿毒素を効率的に排出できる上、透析直後の倦怠感を軽減し、長期的な合併症のリスクも減少させることが期待されています。
医療法人社団兼愛会 前田医院の歴史
前田医院は、先代が昭和50年に透析医療に取り組み始め、その後も地域医療に貢献してきました。温かみのあるワンフロアの透析室では、長時間透析や頻回透析など多様な方法で治療を行っており、指定された19床の入院ベッドも備えています。
院長プロフィール
理事長の前田兼徳さんは1995年に佐賀医科大学卒業し、多くの医療機関での経験を積んできました。透析医学の専門家として、透析患者のQOL向上に向けて多くの研究と実践を行っています。
患者へのメッセージ
前田理事長は、透析患者が抱える課題についても言及しています。腎不全は、悪化させる要因が多く存在しますが、前田医院は尿毒素の除去や抗酸化力の向上を目指した新たな治療法を展開しています。その結果、患者一人一人に合ったより良い治療を提供できることを確信しています。
日本トリムの役割
株式会社日本トリムは、1982年に設立され、水の医療的な使い方に革新をもたらしてきた企業です。「電解水透析®」の研究は、東北大学との共同研究によって進められ、多くの成果を上げてきました。現在、日本国内で34の医療施設に導入されており、将来的には世界基準の治療法として広がっていくことでしょう。
このように、前田医院における「電解水透析®システム」の導入は、透析医療に新たな希望をもたらす一歩となるでしょう。患者の生活がより良いものになることを願って、医療者と患者が連携し、健康を取り戻す手助けをしていきます。