子どもたちが里海を守る！かがわ里海キッズプロジェクト始動

子どもたちが里海を守る！かがわ里海キッズプロジェクト

香川県で、次世代の海を守るためのプロジェクト「かがわ里海キッズ」が始まりました。これは、海に関する知識を深め、地域の海の大切さを伝えていく活動を行う、子どもたちのリーダーを育成する取り組みです。2025年6月28日（土）・29日（日）の2日間にわたり、香川県の小学5・6年生を対象にしたキックオフイベントが盛大に開催されました。

イベントの概要

このプロジェクトは、「守ろう！育てよう！伝えよう！」をテーマに、香川県の美しい里海を守る活動を学ぶ機会を提供しました。イベントには、香川県内から公募で選ばれた10名の子どもたちが参加し、海の専門家とともに活動を通じて海の重要性について学びました。

1日目：海を守る活動の学び

梅雨明けを迎え、晴天の初日。参加した子どもたちは、香川大学創造工学部を訪れ、里海キッズリーダーの庄司智春さんとともに藻場の重要性について学びました。藻場は海の生態系において重要な役割を果たしており、この環境が失われると漁獲高にも影響を及ぼします。末永慶寛教授からは、藻場の再生が重要であり、潮の流れがその成長に与える影響について説明を受けました。

また、大学内には海の中の環境を再現した装置があり、子どもたちが実験体験を通じて藻場に関する知識を深めました。海の中での生態系の様子を見ながら、「すごい！実際に海はどうなっているのか気になる」と活発なディスカッションが行われました。午後には、庵治マリンステーションで藻場の現状を学び、人工構造物が持つ効果についての理解を深めました。

2日目：海を育てる活動の体験

2日目の活動では、小豆島町の神浦海岸へ移動し、実際に漁業に携わる方々からの講義を受けることができました。漁師の平井功さんからは、藻場の減少や海水温の上昇が漁業に及ぼす影響と、それに対処するための取り組みを教えていただきました。漁師の減少がもたらす影響について心配する子どもたちの姿も見られました。

その後、地引き網漁に挑戦し、実際に海の生き物に触れ合う機会が設けられました。漁の成果もあり、スズキやハモが獲れたことに子どもたちは大喜び。最後には、地元の寿司職人が獲れた魚をさばく様子を見学し、美味しくいただく経験を通じて、海の恵みがどれほど大切なものであるかを実感しました。