ユニバーサルロボット、新たなフィジカルAI開発支援プログラムを始動
ユニバーサルロボット(UR)は、フィジカルAI開発を支援する「URフィジカルAI開発支援プログラム」を発表しました。このプログラムは、URのロボット実機を提供し、特別価格の適用や技術支援、あるいはPoC案件の紹介を行い、国内のパートナー企業がフィジカルAIを開発し、実用化する過程を包括的に支援することを目的としています。
背景
URの協働ロボットは長年にわたり、製造現場での自動化だけでなく、世界中の大学や研究機関でロボティクス技術の研究基盤としても利用されてきました。その背景には、オープンな開発環境とリアルタイムの状態データ取得、10万台以上の導入実績からなる高い安全性などがあります。しかし、フィジカルAIの開発においては、コストや取り扱いやすさが課題となり、研究用ロボットで収集したデータを産業用ロボットに展開する際に精度や安定性の問題が指摘されています。また、AIの自律動作を全体の制御に組み込むことで、システムがブラックボックス化し、現場での運用や保全が困難になるという課題も存在します。
プログラムの概要
本プログラムは、これらの課題解決を目指しています。具体的には、データ収集からモデル学習、さらには実機検証と現場実装を、同一のURロボット上で一貫して行える環境を提供します。これにより、研究用ロボットから産業用ロボットへの移行時の精度や安定性に関する問題を抑えることが可能になります。
また、AIによる自律判断と現場でのティーチング操作を分けたハイブリッドな開発環境を提供することで、システムのブラックボックス化を防ぎ、円滑な運用と保全が実現できるようにしています。
以下は、プログラムが提供する具体的な支援内容です。
| 支援内容 | 概要 |
|---|
| - | - |
| 実機提供 | 開発・検証用にURロボットを貸し出し |
| 特別価格の適用 | パートナー企業向けに特別価格を適用 |
| 技術支援 | 技術サポートの提供 |
| 共同プロモーション | 開発成果の販促活動における協業 |
| PoC案件紹介 | URへの相談案件をパートナー企業に取り次ぎ、PoCの機会を提供 |
支援内容や条件は、パートナー企業ごとの要望に応じて個別に対応しています。
今後の展開
URの協働ロボットは、製造現場での自動化にとどまらず、研究開発のためのプラットフォームとして活用されています。開発者が必要とする柔軟性や拡張性だけでなく、URを利用した先行研究の知見や資産が蓄積されており、フィジカルAI開発にとって適切な基盤が整備されています。新たなプログラムを通じて、URはパートナー企業との協業を拡大し、フィジカルAIの製造現場への実装促進とURロボット製品のさらなる拡販を目指していきます。
ユニバーサルロボットについて
ユニバーサルロボット(UR)は、協働ロボットの先駆者として知られるリーディングカンパニーです。2008年に世界初の商用協働ロボットを発表し、その後も独自の操作ソフトウェアPolyScopeの進化や製品ポートフォリオの拡充を通じて、協働ロボットの可能性を広げてきました。また、UR+エコシステムによって、周辺機器や販売代理店とのネットワークを構築し、ユーザーが直面する課題の解消を支援しています。デンマーク・オーデンセに本社を置き、米Teradyne Inc.の傘下として運営されています。現在、世界20カ国に拠点を持ち、50カ国以上で累計10万台を超える協働ロボットが導入されています。