パナソニックISがOracle Exadataの新しいマネージドサービスを開始
2023年9月17日、パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)は、エンタープライズ・データベース・プラットフォームの「Oracle Exadata」を支援するクラウドベースのマネージドサービスを提供すると発表しました。これにより、企業が抱えるデータベース運用の負担が軽減され、より高いパフォーマンスを実現することが可能になります。
データ処理の課題と解決策
近年、企業が保有するデータは急増しており、それに伴いデータベースの性能も求められています。Oracle Exadataは、その最適化された基盤により、Oracle Databaseのパフォーマンスを最大化することができるため、多くの企業から注目を集めています。ただし、導入コストは高額であり、高度なDB知識や運用ノウハウが必要です。このような課題に対応するため、パナソニックISは、Oracle Exadata Cloud@Customerのマネージドサービスを導入しました。
このサービスは、パナソニックグループで培ったノウハウを活用し、エンジニアが運用をサポートします。これにより、企業はハードウェアの導入を意識することなく、クラウドサービスとしてOracle Exadataを利用できるメリットがあります。
パナソニックISの運用実績
パナソニックISは、2011年からOracle Exadataの運用を行っており、すでに25台以上のシステムを安定運用しています。2024年2月には、パナソニックグループ内の数百に及ぶ社内システムのデータベース環境を支える実績を持ち、年間7000万円の支出削減を実現するなど、豊富な経験があります。この実績を基に、専門的な知識が必要な設定や監視作業も専任のデータベーススペシャリストが行います。
第1号ユーザー:株式会社プロトコーポレーション
新サービスの最初の導入先として選ばれたのは、株式会社プロトコーポレーションです。同社が運営する中古車情報サイト「グーネット」は、利用者急増にともない、データベースの拡張性が課題となっていました。パナソニックISは、同サイトにおけるOracle Exadata導入後、パフォーマンスを最大5.3倍に向上させ、問題解決に寄与しています。マネージドサービスによって提供される新たな支援により、さらなる拡張性とビジネス成長が期待されています。
サービスの提供モデルとユースケース
Oracle Exadataマネージドサービスは、専用モデルと共有モデルの2つを選択可能で、それぞれのニーズに応じた柔軟な利用が可能です。このサービスは多くのユースケースに対応しています。
例1: DBA支援でコスト削減を実現
DBAやOracle Exadataのスペシャリストが不足している企業にとって、パナソニックISのリモートDBA支援を利用することで、低コストでの利用が可能となります。
例2: 災害対策
災害対策としてのDR環境を構築する際にも、不要なコストを抑えつつ、必要最小限のリソースでの実装が可能です。これにより、災害時のシステムの拡張も円滑に行えます。
例3: 検証目的の導入
事前にパフォーマンスや機能を検証したい企業も、本サービスを短期間で利用し、その後の本導入に向けた課題解決も可能となります。
例4: 教育機関への導入
大学等の教育機関がOracle Exadataを利用することで、学生たちに実機に触れる機会を提供し、スキルアップを図ることができます。
高まる期待と今後の展望
パナソニックISは、新サービスの提供により、企業のデータベース運用のサポートを強化し、クラウドとAIを活用したさらなるビジネス進化に寄与することを目指しています。
利用者の皆様にとって、データベース利活用の新しい時代が切り開かれることが期待されます。