地域と大学の連携による新たな教育プログラム「トライランド」の魅力
2023年度からスタートした「トライランド」という小学生向けのプログラムが、神戸市中央区のポートアイランドで注目を集めています。これは神戸学院大学の江田英里香教授のゼミが主催し、大学と地域の企業がタッグを組んで生まれた新しい教育モデルです。先進的な「お仕事体験」を通じて、地域の理解を深め、子どもたちが自分の住む町に愛着を持てるような機会を提供しています。
目指すはSDGs目標11「住み続けられるまちづくり」
このプログラムは、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくり」に基づき、地域の企業や団体との協働が重要な要素となっています。小学生が地域の企業で実際にお仕事体験を行うことで、仕事のやりがいを見出し、将来的な職業観の形成に繋がることを目指しています。また、地域の特色を活かしながら運営されている点も、このプログラムの大きな特徴です。
お仕事体験の内容は多彩
「トライランド」に参加する子どもたちは、地域企業による多様なお仕事体験を通して、様々な職種や業界に触れることができます。今年度のプログラムでは、以下のような体験が用意されています。
- - きれいとおしゃれの世界を体験!(株式会社シャルレ)
- - みつろうを使ってハンドクリームを作ろう!(神戸ポートピアホテル)
- - 印刷会社さんの秘密を探ってみよう!(交友印刷株式会社)
- - 身体を動かしながら科学にふれよう!(バンドー神戸青少年科学館)
各体験ごとに事前に申し込みが必要で、締切も設けられています。子どもたちは自らの手でモノを作ったり、サービスを体験したりすることで、実践的な学びを得ることができます。
大学生たちの役割
プログラムの運営には、神戸学院大学の学生も参加しており、彼らは体験講座の企画や進行、子どもたちのサポートまで幅広く担当しています。これにより、大学生は地域社会と関わる実践的な経験を積むことができ、同時に子どもたちに対する指導やサポートを通じてコミュニケーションスキルやリーダーシップを磨くことが期待されています。
未来への展望
現在は5つの企業と協力していますが、来年度には6つ、さらに2025年度には8つと、参加企業の拡大を見込んでいます。地域コミュニティと教育機関の連携を深め、子どもたち、大学生、地域社会が共に学び合う体系を築き上げていく意向です。
「トライランド」は、教育だけでなく地域全体を活性化させる重要な取り組みとして、今後ますます注目されることでしょう。神戸市の未来を見据えたこのプログラムが、地域の子どもたちにどのような影響を与えるのか、その行方が楽しみです。