Arent、スタッグを完全子会社化
株式会社Arentが上下水道などのライフライン分野に特化したCADソフトを展開するスタッグの全株式を取得し、完全子会社化することが決まりました。これは、2025年1月に行われた構造ソフト、3月のPlantStreamに次ぐ第3弾のM&Aとなります。これにより、Arentはスタッグの業界特化型CADソフトウェアおよび関連ノウハウと、自社のBIM連携や設計自動化、AI補助技術を融合させることで、配管ルート設計から申請図面、水理計算、材料集計までを一気通貫で自動化し、インフラ分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を強化する目的があります。
DXプラットフォームの拡張
このM&Aによって、Arentは既存の建築やプラントに加え、土木・インフラ領域へのアプリ連携型プラットフォームの対象範囲を拡大します。これにより、より幅広いニーズに応えることができ、顧客にとっても利便性が増すことになります。
ArentのM&A戦略
Arentは、M&A戦略をカナダのConstellation Software社の手法を参考にした「バイ&ホールド」型に最適化しています。これは、有望なプロダクトを適正価格で取得し、長期的に保有・成長支援を行うことで企業価値の向上を目指すものです。Arentはその強みである開発力とUI/UX設計力を活かして、プロダクトの競争力を高めることに尽力します。また、営業面においては「キーエンス式営業」として知られる提案型アプローチを導入し、ニッチな顧客ニーズを掘り起こすことで、成果を着実に上げていく狙いです。
買って終わりではない
ArentのM&A戦略は単なる“買って終わり”ではなく、強みを融合し新たな価値を創出することにあります。技術と営業の両輪によって、プロダクトの価値を引き上げ、顧客にとっての利便性や信頼性を高めることが最も重要な目標です。
Arentの企業情報
Arentは「暗黙知を民主化する」をミッションに掲げ、建設業界におけるDXを推進する専門集団です。自社のコンサルティングを通じて、顧客企業に眠る高度なコア技術を見極め、システム化からデジタル事業化までを一貫して提供しています。これまでに多くの大手建設企業と共同でプロジェクトを推進し、信頼性の高いサービスを提供してきました。
会社概要
- - 会社名: 株式会社Arent
- - 本社所在地: 東京都港区浜松町2-7-19 KDX浜松町ビル3階
- - 代表者: 鴨林 広軌
- - 設立: 2012年7月2日
- - 資本金: 5億47百万円
- - 事業内容: 建設業界を中心としたDXコンサルティング、システム開発、システム販売
- - URL: https://arent.co.jp/
- - お問い合わせ先: [email protected]
このM&Aがもたらす新たな機会と、インフラ分野での次の挑戦に注目が集まります。