中国・重慶の視察団が日本の高齢者福祉を学ぶ旅
2025年6月23日、東京都世田谷区の社会福祉法人奉優会は、中国・重慶展示会産業協会(CQCEIA)に所属する企業の視察団を迎え、日本の高齢者福祉サービスを直接体験してもらいました。これは急速に進行する高齢化社会に対抗するため、中国側が日本の先進的な介護サービスを学ぶために企画された視察です。
高齢者福祉の先進モデルを体験
視察当日は、参加した17名の視察団員に対して、奉優会が運営する特別養護老人ホーム「弦巻の家」とその周辺の看護小規模多機能施設「優っくり看護小規模多機能介護 弦巻」の概要が説明されました。参加者たちは名刺交換を行い、自己紹介を交えながら、法人の理念や事業運営の実態について理解を深めました。
具体的には、施設の設計思想やケア提供体制、スタッフの専門性、ICT技術の活用事例などが紹介され、視察団からは多くの質問が寄せられました。特に、地域密着型の福祉モデルに対する高い関心が確認され、意見交換を通じて実務への応用可能性について議論が行われました。
多様な人材による対応
視察の際、通訳は奉優会で勤務する中国出身の介護主任と多言語対応が可能なスタッフが担当しました。彼らの現場経験を活かした通訳により、文化や制度の違いを越えた理解が促進され、視察団にとっても非常に有意義な時間となりました。視察団は、奉優会が誇る多様で専門的な人材に強い印象を持ったようです。
CQCEIAについて
視察団を派遣した重慶展示会産業協会(CQCEIA)は、2003年に設立された非営利団体です。この団体は、MICE(会議・インセンティブ・コンベンション・展示会)産業の発展を目指し、重慶市で広範な交流および事業支援を行っています。会員には展示会主催企業や研究機関が名を連ねており、地域経済の活性化に貢献しています。
奉優会の理念と未来
奉優会は「地球規模で考え、足元から行動する」という理念のもと、日本での福祉実践を国際社会に発信しています。今回の視察受け入れは、地域における高齢者福祉の実践を世界に紹介する重要なステップです。日本から一方通行ではなく、世界中と対話しながらともに学び合う姿勢を大切にしています。
今後も奉優会は地域の価値を国際的に発信し、国や制度の違いを超えて福祉の革新を目指し続けます。