IP500 Alliance Japan始動
2015-02-24 17:48:14
日本でのビジネス展開に期待が高まるIP500 Alliance Japanの誕生
IP500 Alliance Japanの設立とその意義
IoT(モノのインターネット)の進展が加速する中、注目される新たな規格であるIP500 Allianceが、2015年2月に日本事務所を設立しました。この動きは、日本におけるビジネスチャンスを広げる重要な一歩となります。
IP500 Allianceは、ドイツ・ベルリンを本部とする国際的な企業連合で、IPv6ベースのインターオペラビリティを実現したIoT向けのメッシュネットワーク技術を開発しています。日本事務所は東京都港区にあり、会長にはHelmut Adamski氏が就任しました。この新組織は、国内外の企業との連携を強化し、日本およびアジア地域でのビジネスモデルの構築を目指しています。
IP500 Allianceのテクノロジー
IP500は、低コストかつ低消費電力で構築できるインターネット回線のセンサーネットワークの無線通信規格です。すでに欧州では377社の大手OEMやシステムインテグレーターが参加しており、主なメンバーにはASSA ABLOY、BOSCH、GEZE、Honeywell、Siemensといった企業が名を連ねています。
使用される周波数は、EUでは868MHz、米国では915MHz、日本では915MHz/928MHzのサブ1 GHz帯域で、サポートするアプリケーションにはスマートハウスのHEMS(エネルギー マネジメント システム)や防犯、防火設備の遠隔制御、公共施設のセンサー網管理など多岐にわたります。特に、東日本大震災以降、キーワードとなっているスマートグリッドの実現に向けた取り組みとしても注目されています。
IP500 Allianceの特徴
1. 相互接続性
メッシュネットワークを基盤に、すべてのデバイス間や既存のネットワークとの完全な相互接続が可能です。
2. 国際スタンダードへの準拠
様々なプロトコル(IEEE802.15.4-2006、IPv6など)に対応することで、通信コストを削減できます。
3. 高いセキュリティ
データの暗号化(AES-128)やエンドツーエンドのIPsec暗号化により、情報の保護がされ、信頼性が高いと評価されています。
4. 高速データレート
500kbpsの高速データ通信により、センサーの稼働時間が最適化され、バッテリー寿命が向上します。
5. 拡張性
数千のセンサーを接続できる柔軟性があり、規模の拡大に対応可能です。
6. 低消費電力
5~10年のバッテリー稼働が可能で、さらにソーラーパネルでも運用できます。
7. モビリティ
モバイル端末での利用も想定しており、位置情報サービスの活用が期待されています。
これらの機能は、特に火災や緊急時において、モバイル端末の利用者の位置情報を迅速に把握し、避難誘導や防火設備の操作が可能になることに繋がります。これは、過去の災害から得た教訓を活かした技術として重要です。
今後の展望
IP500 Alliance Japanの社長である豊崎禎久氏は、日本進出における役割を評価し、今後のビジネスチャンスに意欲を示しています。日本国内での評価キットの発表や、2015年内に向けたモジュールの小型化、コスト削減が進められ、さらにスイス・ルガーノでのIoTイベントへの参加が予定されているなど、今後の動きにも目が離せません。これにより、セキュリティとエネルギー管理を一元化する体制の構築が期待されています。
日本国内でのIP500テクノロジーの進展は、新たなビジネスモデルを形成し、アジア全域での連携の強化を図る絶好の機会です。
会社情報
- 会社名
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IP500 Alliance Japan
- 住所
- 東京都目黒区中根2-15-22-103
- 電話番号
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