昨今の観光業界において、顧客の無断キャンセルや未払いのキャンセル料は、大きな負担となっています。こうした課題に対処すべく、Payn株式会社が提供する自動化ツール「Payn」は、特に宿泊施設や飲食店、観光施設の運営者にとって心強い味方となりつつあります。 2022年に創立されたPaynは、これまで数多くの事業者に導入されていますが、最近、JTBが提供する体験アクティビティの予約管理システム「JTB BÓKUN」との連携を発表しました。この連携によって、予約データがAPIを通じて「Payn」に自動的に取り込まれ、請求書の作成やメッセージ送信といった繁雑な業務が自動化されます。さらに、観光事業や体験施設の運営者は、初期費用や月額料金が一切かからずにこの連携を利用できるため、コスト面でも優れた選択肢となります。 皆様もご存じの通り、キャンセル料の請求業務には多くの手間がかかります。一度でもノーショー(無断キャンセル)を経験した事業者は、その煩わしさを痛感することでしょう。キャンセル料の請求や顧客へのリマインダー送信業務は、運営者にとっての負担となり、必要なリソースを消耗します。そこでPaynは、予約が取り消された際に発生する請求業務を自動化することを目的として、このシステムを開発しました。 JTB BÓKUNとの連携により、今後は多種多様な媒体から簡単に予約データを取得し、シームレスにキャンセル料を請求することができるようになります。特に、参入障壁が少なく、スムーズに導入できることは、観光業界に大きな価値を提供するでしょう。 なお、Paynの代表取締役CEOである山下恭平氏は、横浜市出身で、以前はヤフーでの経験を経て、自前のスタートアップを立ち上げていました。しかし、その起業はコロナ禍によって厳しい状況に直面し、最終的に破産。その苦い経験を糧に、Paynを設立し、再び新しい挑戦に立ち向かっています。 JTB BÓKUNは、宿泊や体験型アクティビティを運営する事業者向けの予約管理システムで、既に1,400社以上に導入されています。このシステムにより、オンラインでの予約受付から決済まで、24時間対応が可能です。データマーケティングも強化されており、観光地のデジタル化を加速させ、持続可能な地域の発展を支援しています。 ビジネスにおいて効率化は重要な要素であり、PaynとJTBの提携は、観光業界においても新たなスタンダードを生み出すことでしょう。今後の業界の展開に期待したいところです。