三菱UFJ銀行、AI活用で省エネ推進!全国200施設で電力使用量削減
三菱UFJ銀行が、AI分析を活用した省エネ支援サービスを導入し、CO2排出量削減に向けた取り組みを加速させています。全国約200施設に導入されたのは、株式会社エネットが提供する「Enneteye(エネットアイ)」です。このサービスは、各施設の電力データをAIで分析し、省エネポテンシャルを特定、具体的な削減策を提案する画期的なシステムです。
従来の省エネ対策からの脱却
これまで、三菱UFJ銀行では空調温度設定の見直しや節電呼びかけといった、主に人的な省エネ活動が中心でした。しかし、Enneteyeの導入により、電力使用状況を可視化し、AIによる詳細な分析結果に基づいた効率的な省エネアクションが可能になります。行員はデータに基づいて最適な省エネ策を選択できるため、より効果的な取り組みが期待できます。
導入効果:冬季平均9%、夏季平均7%の電力削減
Enneteyeは既に一部施設で1年間試験導入されており、その結果、冬季平均9%、夏季平均7%もの電力使用量削減という目覚ましい成果を上げています。この成功事例を踏まえ、全国約200施設への本格導入に至ったのです。これは単なる節電対策ではなく、AIを活用したデータに基づく戦略的な省エネを実現した好例と言えるでしょう。
2030年までの省エネ目標達成に向けた取り組み
三菱UFJ銀行は、2030年までに2019年度比30%のエネルギー消費量削減という野心的な目標を掲げています。Enneteyeの導入は、この目標達成に向けた重要な一歩となります。ハード・ソフト両面から積極的に省エネに取り組む姿勢は、企業の社会的責任を果たす姿勢を示すものと言えるでしょう。
エネットの役割:省エネ支援サービスの提供
エネットは、電力小売事業者として、再生可能エネルギー導入支援やEV導入・運用支援など、多様な脱炭素化支援サービスを提供しています。Enneteyeは、これらのサービスの中でも、特に企業の省エネ活動を促進する重要な役割を担っています。
電気事業法改正とデータ利活用
2020年の電気事業法改正により、電力データの利活用が促進されました。需要家の同意を得たスマートメーター由来の電力データは、一般社団法人電力データ管理協会を通じて他の事業者等が有償で利用できるようになりました。Enneteyeはこの改正の恩恵を受け、より精度の高い電力データ分析と省エネ提案を実現していると言えるでしょう。
省エネカルテによる意識向上
Enneteyeは、電力使用状況を可視化する「省エネカルテ」を提供します。これにより、行員は自身の電力使用状況を把握し、省エネ効果をリアルタイムで確認できるようになります。これは、省エネに対する意識向上に大きく貢献するでしょう。
まとめ:持続可能な社会への貢献
三菱UFJ銀行とエネットの協業は、AIを活用した省エネという新たなモデルを示しました。この取り組みは、単なるコスト削減だけでなく、CO2排出量削減を通じた環境保全、持続可能な社会への貢献という重要な意味を持ちます。今後、他の企業も同様の取り組みを参考に、省エネ推進を加速させることが期待されます。